2003年10月04日(土) |
免許証を尋ねて三千里1 |
免許証がないのはやっぱ不便です。
第一 車に乗れないし、 遺体で発見されたとき身元不明になるし、 もともと薄い財布がさらに薄くなるし、 キャッシングもできないし、 フィッシングもできないかもしれないし、 ミッシングリングはもう映画館でやってないし、 グリーングリーンはママが登場しないし、 そういえばぬ〜ぼ〜ってもう発売停止になったんだろうか…
…ということで!
私はぬ〜ぼ〜…もとい!免許証を探す旅に出ました。
まずは、こないだの通りすがりの小学生を探します。 この近くを通学路とする小学校は1校しかありません。 校門で待ち伏せます。
「あっへんな人だー!」
囲まれます。 なにっ?!なぜ俺がへんな人だとわかったのだ! あやしいぞお前たち! さては――俺の免許証を攫った輩の一味か!?
「くいだおれ人形にそんなん言われても…」
ふっ…完璧な変装だろう。
「アホだアホだー!」
アホない! そうこうしてるうちに、こないだのアホモン小学生が登場。
「あっアホモン」
恨みはないが…この前 勝負でとられた俺を返して貰おう!
「ごめん、先生に見つかって取られちゃった」
なに――?!
即刻、職員室に走る。
「えっ。あれ…本物の免許証だったんですか?」
返してもらえませんか?
「だってあんなひょうたんみたいな顔…いや失礼、 生徒にアホがうつったら大変と思い、カードマニアの店に売りました」
ちょっとひょうたんだからって、なんてことするんだ!
店に急ぐと…
「あれっ?現物だよ!」
現物ってどういうこと?
「だって、すみません、あんなすっとぼけた名前、 てっきり偽造免許証だと思って」
本名です!! まったくもう!みんな好き勝手言う。それで今どこに?
「知り合いのヤクザにやっちゃいました」
ああ…もういや――!!
〈続〉
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