うーん、一日考えてみたんですが…… やっぱ私、死んじゃったのかな。 ちっともお腹がすかないし、ほらこれ、三途の川じゃないかな。
そっかー 死んだのかー 死んだらホント、やることないよねー
『ふふふ……』
はっ!唐突に怪しい人影が!
『こないだはよくもやってくれたね…』
あ──!!お前は!! ……。 誰だっけ?
『おまえな…。別れた夫の顔くらい憶えておけ!』
あー!あー!深層水!!
『創世神!』
惜しい!
『惜しくない! まったく…どうしてこれが恐怖の大王のママなのか。男だし』
うるさいな!オレが聞きたいよそれは。 そもそも今日の日記初めて読んだ人は何が何やらって感じ。
『詳しくは2月22日からの「ママになる!」シリーズだ!』
いやあんた、神様がそんなこと言わんでも。
『とにかく…。お前もせっかく死んだことだし…。 もう一度、やり直せないか。大王が寂しがってる』
それ言われると辛いな…。大ちゃん、元気にしてます?
『ちゃんと一人前に世界に破滅をもたらしているよ。 滅ぼす星と残す星の区別もつくようになったし』
は……はあ、そう。バイオレンスな職場っすね。
『地球の賞味期限は1999年7月だったんだが、 別れた妻の星を滅ぼすのもなんだか気がひけてな』
あ、ああ、そう。あーよかった。
『どうだ、お前もここに残って、一緒に宇宙の管理をしないか』
でも私、就職先決まってるし……。 月給は手取りでいくら?
『星三つだ。もちろん恒星だぞ。ボーナスには白色矮星』
ん、ん──。そんなのもらってもな…… だめ、やめやめ、地球に帰る。
『な、なら、天国に行かんか? 地獄でもいいぞ』
どっちもやだなー だいたい天国は暇で死にそうだし、地獄は痛くて死にそう。
『大丈夫だ。最近は競争が進んでるからサービスも良くなった。 一度、行ってみたらいい。回数券をやるから見学しておいで』
回数券? まあいいや、見学だけなら面白そう。
てなわけで私は、 金と銀の回数券?をもらい、タクシーでまずは天国に向かう。
|