2002年02月27日(水) |
男子学生ママになる!パート3 |
「恐怖の大王」をペットにしました。 さわるとクッションみたいにふかふかする、妙な生き物です。
──もう、ママったら!ペットじゃないもん! なんか知らないけど、私の子らしいです。 ──ごはんはまだぁー? 主食は生ワカメです。乾燥ワカメは生意気にも食いやがらない。 ──貴様、その言いぐさはなんだ! しかも怒らせると人格?変わります。 ──地球が生きるも滅びるも貴様次第なのだぞ。 だそうです。 けっこう私も扱い慣れてきました。 ──おい…このワカメ安いやつだろう! ウニがかじった穴つきの最高品質ワカメを寄こせ! あほっ!ママにも生活があるんだぞ! ──ごめんなさいママ… よし。 じゃ、ママは学校行くから。 ──行かないで、ママ!いい子にしてるから! なあ… どうでもいいけどさ、せめてパパにしてくんないかなあ… ──ママー! だあああっ!!無意味に後ろ髪ひかれる!! しょうがないな。 私は筆箱を取り出してきた。 ──ヒドイっ!そんなのに押し込もうっていうの! やかましい。 ギュム。
かくして学校へ。と…?誰でしょう、あれは。
「お前か。恐怖の大王は」
はい? え? え、え、え、ちょっと!! 「ちょっと来てもらおう」 窓を黒くした車に、押し込められてしまいます。 でも、えーと、ちょっと待て。 大王はオレじゃない!オレはむしろ被害者だ! いきなりママにされて為すすべもないというあまりの情けなさに 日記から「パワー全開」を取っ払ったくらい被害者だ! 「よくわからんが、じゃ、お前は何者だ」 大王のママだ! 「ママ?パパじゃなくて?」 ママだ! 「十分あやしいわ!NASAブラックリストに追加だ」 なさ? ってNASA?! 「ちがう。ニッポン アンビリーバボー 世界の終焉防止 案内所の略だ!」 ……。 「恐怖の大王が世界を滅ぼすという情報を得た。従って君は拘束される。 ママならば何か知っているはずだろう!」 うん。 主食はワカメで素材は綿、その性格たるや二重人格 「ウソつけ!」 だってホントなんだもん!
──ママー。
や、やばい!! ──ママ、おなかすいたのー おい出てくんじゃない! 「!? なんだ?お前、そこに何を隠している!」 ──ママー。 「地球外生物と見た!全員戦闘準備!」 え、ええっ! なんでだよなんでだよなんでオレまで包囲されるんだよ! 「なにお前、地球内?」 うん地球内。 「ウソつけ!普通の人間がミドリガメになったり長靴になったり 標本にされたり勇者になったり、総理大臣になったりするか!」 ああっ人の日記読まないで下さいよっ!! 「攻撃目標セットオン、ターゲットは恐怖の大王とそのママ」 ママは無実だ! ──ふはは、愚か者め。 げっ大ちゃん!恐怖の大王モード入ってる!? ──そのような攻撃が効くと思うか。試してみるがよい! それでオレはどうなる?! 「撃てっ!!」 ぎゃ──────っ!!
バキュバキュン!ガン!ドォン!
…作者は死んでしまった。
<完>
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