今日バスの中で不良の中の不良という人と知り合いました。
頭は右脳が金、左脳が銀で色分けされてて、 ズボンはだばだばで、靴は鉄のビスが入ってる、 まあ一般的な不良です。 ホントに悪いやつはこんな分かり易い格好してくれませんからね。 今時珍しく硬派な不良なんですね。 …とか感心してたら、
「おいナーニ見てンだ」 おお! ホントに不良です。硬派です。嬉しくなっちゃいますね。 「ニヤニヤしてんじゃねえよ!」 恐喝?これ恐喝? 「いやっ…別に恐喝じゃねえだろ?これは」 あっ言葉通じる。そっか日本人ですもんね。 「そーだよ。あっ」 ん? なんだ?おばあさんに席を譲ったよ。 「おうよ。不良の中の不良だかんな」 なんですか、それ。 「ワルだかんな。不良に飽き足らなくなってきた」 ははあ… 社会でわるいことするのが不良、 不良の中でわるいことするのが不良の中の不良。 不良にとってのわるいことは「いいこと」なんですね。 「文句有るかよ。ケッ」 さすが不良の中の不良、毒づきます。 いいなあ。 今時 天然の不良を見られるなんて思わなかった。 「バカ野郎、オレは不良より悪い、不良の中の不良だぜ」 ごめんね。結構こだわってるんだ。 ところで、不良の中の不良は学校行くんですか? 「行っちゃ悪いかよ。ええ?文句あんのか!」 別にないよ。制服着てるから聞いただけ。 「アッタマ悪いなァ、お前。 行かなかったら『ひきこもり』になるだろが」 そうか。『不良』がいいんですね? じゃ折角だし変なもの食べて『栄養不良』も目指したらいかがです? 「お前ホントにバカだな。オレにも人生あるんだぜ」 ダメなんですか? 「40代の不良なんていねえだろ!えー?」 うーん。 確かに40代で現役はあんまりいませんね… どこに消えちゃうんでしょうか? 「ホラ駅前の商店街の八百屋、あれ元は族のヘッドだゼ」 えっ不良って進化すると八百屋になるの!? 「違うよバカ。親が八百屋だっただけだ。 市役所行ったやつもいるし服屋のやつもいるし。」 意外と身近なんですね。 「そうだよ。ヤクザな職業もバブルまでだ。 東京行った兄ちゃんもリストラされた」 ひどいねえ。 訴えろそんなやつ!労働組合とかっ! 「ねえよ!」 そうか。だから泣き寝入りなんですね。 「大丈夫、東京で培った人員調整能力とかで独立目指してる」 にんじん…なんですって? 「……お前、バカだろ。」 よく言われます。 「バカで不良はやってけないんだ。勉強しなきゃ」 ええっ、じゃオレとかもダメ? 「うーん。金髪&変な服&改造バイクしてきたら、 広報部で使ってやるよ。」 ほんと!? 「兄ちゃんに頼んでやる。それまで不良になっとけよ」 やった! って…あれ?不良の中の不良じゃなくて? 「ふふん、それは不良経験5年ないとできねえことさ」 修行が必要なのか。 さしあたって君に弟子入りしていい? 「バカ。技術は見て盗むんだ」
そんなわけで週末は、不良修行です!
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