* 世界一ついてない日常
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2002年01月22日(火) 一日市長の憂鬱

市長になることになりました。
場所は南海オセアニアのスポポンペコ島、ルクセンぷルグ市。
…ぷがひらがななのがポイント。
元々無人島だったここに、ハワイへのツアー客が漂着したのが市のはじまり。
そんなわけで住民は全員日本人。

しかし……。
どうやらこの地は、内戦の絶えない危険度5ツ星の市だったようです。
なんでもそのとき漂着したのが、
悪いことに半数が関東人、半数が関西人だったんです。
東京弁と関西弁、どっちを標準語にするかで、えらいモメとんのですわ。
「貴様、関西か!!」
しまった!!
観衆の一人が実は関東人だったらしく、小刀抜いてかかってくるのに、
ボディガードが取り押さえます。
…ああ、こんなのって。うかうかと言葉も喋れないじゃないか。
「関東やな!この裏切り者!」
うわ! ボディガードからして襲ってきました。
待って待って待って待って
「なんや!」
わて関西なん。ホンマやでえ。
「そんなんゆーて!日本の首都は東京ゆーて思とんのちゃうん!」
え。だって首都は…
「あれはタテマエや。ダミーや。この地図見てみ。
 キャピタルやのーて、キュピタルゆーて書いたる」
あ、ほんとだ。
「嘘つくなよ関西!そんなもの、関西お得意の誤植ミスだろうが!」
「なんやて!!」
すごい騒ぎになってしまった。つつっと秘書が寄ってくる。
「市長。標準語提出期限は今日までなんです」
は?
「そやから現市長が国外逃亡したんやないですか。」
うえっ。やなとこに来ちゃったよ。
でも…期限って、過ぎるとどうなるの?
「ピカチュウ語になるんです」
あ痛──ッ そりゃ必死にもなるわな。
「とにかく、一日市長とはいえ市長は市長。さっさとどっちかに決めて下さい」
今?!
「この混乱を抜けるには、それしかありません。さ、早く」
ん──…。
じゃ、くじ引きで決めよう。いい、文句なしね。いちにのーさん。
でた。
えーと……フ・ラ・ン・ス・語。

「なんですと──?!」

暴動は、激化した。


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