* 世界一ついてない日常
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2002年01月14日(月) その名も、リバティミドリガメハウス

今日 目を覚ますと、海の中にいた。

いったいどこでどうしてこうなったのか、まったく憶えていない。
憶えているのは、自分がミドリガメであることと、
あさって期限の実験レポートはK教授なので絶対遅れられないことだけ…。

…待てよ?
ミドリガメに実験レポートってあるか?
よくわからないので、忘れることにした。忘れちゃいけないような気もした。

ええと、それからね。
今日は仲良しのウミウシくんに会いに行った。
外見はだらけてるかんじの子だけど、本当はもっとだらけてるんだ。
しゃべるのも億劫だというので、
黙って横に座り、一緒にイワシの群れの白い腹がきらきら流れるのを見てた。

しばらくしてボクはそれも飽きたので、
今度はヤドカリくんと友達になろうと思った。

「こんにちは。いいお海気ですね」
「あんちゃん、ええもん持っとるのう」

実はヤドカリくんはやり手のヤドカシだった。
百戦錬磨の営業トークにボクはこの甲羅をアパートとして貸す契約を結ばされ、
かわりだといって長靴を押しつけられてしまった。

この姿…カメだなんて誰も信じてくれない…。
ボクは今、アイデンティティー崩壊の危機にさらされていた。


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