2002年01月04日(金) |
セントチチロの髪隠し2 |
――チチロにつぶされたタツノオトシゴ。
このままでは話が終わってしまうので、 チチロは急いで水素ボンベを持ってきて、それをふくらませます。 当然の帰結として、二人は空へ。 そしてチチロ、ついに思い出します。 「ヒャク、あなたは、子役GAWAAなのよ!(←芸名)」 そうです。 昔チチロが川でおぼれかけたとき助けてくれたのが、 この少年…数年前の子役俳優でした。 おっかけでショタコンの気がある湯湯婆(←苗字)に アホウ使いのドラマ撮影だとだまされて、今まで拉致られていたのです。 「思い出した。チチロ、私は、ニッキー早見こと子役GAWAA!」 目からうろこが落ちました。
そして―― 二人は未払い賃金とチチロの両親を求めてスーパー「YUYA」へ戻ります。 待っていたのは湯湯婆(←苗字)と、そしてたくさんのナベブタ。 「チチロ。おまえの両親をここから選ぶんだ。」 当たれば家に返してやろう。だが、もしできなければお前は―― 固唾をのんで見守る従業員。 チチロ、躊躇うことなく答えます。 「ここにはいません」 だって父さん母さんが変えられたのはブタだもん。 「…シャレのわからんやつめ。帰れ!」 かくしてチチローと両親と一緒に、元の世界へ戻ります。
そして成長したチチローはのちに伝説の大リーガーイチローを生んで 野球教会に聖チチローとして称えられ、 ついでに後退する前髪を横髪でごまかし、 「セントチチロの髪隠し」とか呼ばれちゃったりするのですが、 それはまた別の話――…。
〈完〉
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