音楽は人を救えるか - 2005年03月10日(木) 音楽は大きな力を持つ。 けれど「音楽は人を救えるか?」と問われれば、 私は、人を救うのはその人自身の力、意思の力だと思う。 ギリギリの状態の時、人は無音の世界にいるのではないだろうか? 何も響かない、受け付けられない。 美しいものや音に反応する心の糸が千切れて、 あるいは歪んで、きちんと張られていない状態なんだろう。 でもその時、ほんの少しでも綺麗だったり懐かしかったり、 その人自身の胎内の共鳴板に響く「言葉」や「メロディー」があったとしたら、 その時『琴線』が再生し始めるのだと思う。 心の糸が瑞々しくしなやかに張られて、その人にとって本当に大切な『命の音楽』が 共鳴し始めるのだと思う。 YOSHIIはコラムの中で 『(自分の音楽で感動できない場合は)自分の力不足だ。 いい言葉は、閉じている美しい心のドアも、楽勝でこじ開けられなければいけない。』と書いている。 幸い私は、先月かつてない程の暗闇を経験したとあの時は思っていたけれど、 色んな音楽の力の助けも貰って、そして多分火事場の馬鹿力くらいの強引さで 自分自身の意識を変えて、今、 YOSHIIの「WHITE ROOM」が最高に響く。 心の糸が再生出来て本当に良かった。 今現在、辛くてまだ「WHITE ROOM」の音が鳴り出していない人たちも きっと徐々にYOSHIIの奏でる音楽が沁み始めていると思う。 「WHITE ROOM」がその人たちの心の中でより美しく大きく響き始めた時、 きっと『命の音楽』になれるのじゃないだろうか。 奇麗事とか偽善とか、言いたい人は言えばいい。 自分の価値を決めるのは、他人の言葉じゃない、自分自身が決めるのだ、と私は思う。
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