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2004年05月26日(水) 海外生活って儚いかもしれない

ある知り合いが、明日、ベルリンからいなくなるそうだ。
私は、その彼と、特に親しかったわけではない。
2、3度ちょっと話をしただけ、でも、共通の知り合い、友人は多い。
もうちょっと早くに知り合っていたら、もう少し仲良くなれたかもしれない。
そんな人だ。

そんな人だったからこそ、かもしれないが、
なんだか、外国暮らしをしている間の、日本人の友人関係って、結構、儚いよな、と思ってしまった。
これから仲良くなりそうだ、という場合は特に。
海外生活なんて、期間が決まっている人が多いから、「いなくなってしまう前に」という制限つきで、親しくなろうと躍起になってみたりすることがある。
特に、ワーホリで来ている人なんかだと、期間はたったの1年。出会った頃にはもうあと2週間で帰国・・とかいう場合も、めずらしくはない。
連絡先を教えあったとしても、一度タイミングを逃してしまうと、何か特別な理由がない限り、その先連絡を取り合うのは実際難しかったりする。
しかも、一度海外に出た人というのは、次におとなしく日本に戻らない場合が多くて、いつのまにか消息不明になってしまうことが多いのだ。

これが、同じ日本だったら、機会があれば会いに行く事だって可能なのだけど。

もちろん、離れ離れになってしまっても、交友関係が続く人もいる。
でも、それには、ある程度、同じ場所で過ごす時間、すなわち、共有できる思い出があったり、共通の友人がいたり、もしくは、短期間でもインスピレーションでものすごく会話が弾む相手であったりする必要があるわけで。
これがまた、例えばライプツィヒのような小さな町だと、日本人同士は、たいていが知り合いで、お互いの情報があっという間に届き、皆、異常なくらい仲が良い、日本に帰国後もずっと仲が良い、という状況にもなるのだが、ベルリンのようにたくさんの外国人が住む街だと、同じ街に住む日本人同士だというのに、まったくすれ違う事もなく過ぎてゆくことも、もちろんある。
そこが気に入ってもいるのだけど、ううう、もったいないぜ。とも思う。
せっかくの、海外生活仲間なのにさ。

でも、そんなこと言ったら、日本にいた頃なんて、周り中、言葉が通じる日本人だらけなのに、友達になる術を知らず、その輪を広げるのが億劫だったりして、狭い(私は広いほうだったと自分では思うが)交友関係の中で、「寂しい寂しい」って言ってたんだなぁ。
私みたいに、家に籠もって作業することが多い人間なんて特に、友人を作るのは難しいので・・。
もったいない。
すれ違っている人たちの中に、生涯の友人となれるような人がきっといるのに。



しかし、おかしなもので、逆に、旅先で出会った日本人とは、なんだか妙に縁が続いたりもする。旅の効果、である。
たった1、2日のことなのに、妙に忘れがたい、というか・・。
海外で知り合う日本人、というのは、話し掛けやすいし、仲良くもなりやすいのだ。

そう考えると、今の友人関係、日本にいたら実際ここまでいい関係を築けていたかどうか考えてみると、うーむ・・・。世の中わからんもんだ。こっちに来ていて良かった、と思う瞬間でもある。


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