アノヒトは、先輩です。
アノヒトは、優しいです。
アノヒトは、笑顔が素敵です。
自分は、アノヒトに敬語でしか喋れません。
アノヒトは、その事をとても気にします。
タメで話せって。
オレとお前の仲じゃんかって。
そう言う顔は、どこか少し、寂しそうです。
別れ際。
いつもみたいに言うサヨナラのその向こう側。
アノヒトは、やっぱり寂しそうです。
「 待ってください!! 」
思わず引き止める自分の右手が、
アノヒトの左手を掴みました。
・・・思ったよりも、手首が細かった。
吃驚して見開いた、アノヒトの、瞳。
・・・アノヒトは、先輩です・・・。
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