読書:『天才セッター中田久美の頭脳(タクティクス)』 - 2004年07月02日(金) 『天才セッター中田久美の頭脳(タクティクス)』 二宮 清純 著 新潮社 スポーツライターの二宮清純と元全日本バレーボールのセッター中田久美の対談。 この対談は30時間にも及んだという。 一見地味に見えてしまうセッターの仕事はいったいどんなものなのか? クイックの種類やコンビのバリエーションなどイラスト入りで説明。 バレーボールを100倍楽しく見る方法を教えてくれる。 オリンピックの予習にぴったり。 また、中田が江上由美にどうやって育てられたか、中田が吉原知子、大林素子をどのように育てていったか、元全日本&日立の山田監督の戦略、テレビではわからない試合中のかけひき、なぜ全日本が弱くなってしまったかなど目からウロコの内容。 竹下佳江に対する批判も出てくるが、この本が書かれたのは柳本ジャパンがスタートする前だと思われる。 今年5月に行われたオリンピック予選のテレビ中継で解説していた中田は竹下のトスワークを誉めていた。 二宮氏がセッターを野球のキャッチャーに喩え、中田の説明を一生懸命理解しようとしている姿がしばしば出てくる。 これが初心者にもバレーをわかりやすくするのを助けているが、逆に通の人にはまだらっこしく感じるかも。 とにかくセッターってすごいや! アタッカーを生かすも殺すもセッター次第。 若手のアッタカーを育てるのもセッターの仕事。 敵の情報を読むためにも、見方の選手をうまく使うためにも人間観察のプロでなくてはならいない。 バレーボールに対する見方を変えてくれた一冊。 はてなアンテナに追加 マイ日記に追加
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