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2010年03月09日(火)
「おねだり機能」で、驚異的な成果を出しているネット通販ブランド

『使ってもらえる広告』(須田和博著・アスキー新書)より。

【もうひとついい例がある。女性の下着を扱うトリンプが、ウェブ限定通販ブランド「desir」のサイトに「おねだり機能」というサービスを加え、驚異的な成果を出しているという。
 どういうものかというと、このサービスでは、女性が自分の欲しい下着をオンラインショップで申しこむと、彼氏に”おねだりメール”が送られる。そして彼女に”おねだり”された男性は、メールのリンクからそのまま購入画面へと進み、決済するという仕組みだ。
 もちろん、男性側は購入画面で決済に応じなくてもいいのだが、その選択にはそれなりの覚悟が必要とされそうだ(笑)。
 で、驚いたのは、そのコンバージョーン率(決済率)だ。なんと、80パーセントに迫る勢いだという。実に恐ろしい、いや、素晴らしいサービスだ。その概要を聞いただけで、効果が目に見えるというか……。
 私の考える”今日的な広告企画力”とは、まさにこういうことなのである。】

参考リンク:desir 2009 winter Collection(ページの下のほうに「おねだり機能」の説明あり。注:女性用下着の通販サイトですので、お仕事中の皆様は御注意ください)

〜〜〜〜〜〜〜

 この「トリンプ」のサイト、女性にとっては「このくらいあたりまえ」なのかもしれませんが、僕はかなり驚いてしまいました。男にとっての「アダルトサイト」を覗いてしまった女性も、こんな気持ちになるのでしょうか。
 「セット商品ご購入の方全員に「ミニBOXティッシュ+オリジナルスキン」プレゼント!あからさますぎないかそれは……

 しかし、このサービスを考えた人は、なかなかの策士ではありますね。
 たしかに、恋人からこんな「おねだり」をされてしまうと、男であれば、ついつい「決済」ボタンをクリックせずにはいられないはず。
 さすがに、「単なる友達」には、こんな「おねだり」はできないでしょうし。
 その一方で、普通の「恋人」や「夫婦」であれば、ここまで芝居がかった「おねだり」をするのだろうか?とも思うんですよ。下着って、実際に着てみて買ったほうが確実だろうし。
 これが利用されるシチュエーションというのは、かなり「微妙な関係」の男女が多いのではないか、と、ついつい想像してしまいます。
 こんな買い物のクレジット明細が、我が家に送られてきたら、血の雨が降りそうですが……
 ちなみに、このサイトによると「おねだり成功率は、79%!」だそうです。けっして安くはないこの下着を「おねだり」された男の5人に4人は買ってあげている、ということになりますね。
逆に、「断った5人に1人」のほうが気になるくらいの数字です。
 男も女も「欲望」ってやつは、「人目につきにくいと思うと、驚くほど湧き出てくる」ものなのかもしれません。
 「女の欲望」も「トリンプの商売の上手さ」も、おそろしいくらいです……