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2008年11月14日(金) ■ |
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機内食って、あれ、一食いくらぐらいのものなの? |
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『ホットドッグの丸かじり』(東海林さだお著・文春文庫)より。
(「機内食を地上で?」というエッセイの一部です)
【いずれにしても、機内食は飛行機の中以外では食べられない。 すなわち、空中に浮かんでいるときしか食べられない。 つまり、平地では食べられない。 と誰もが思うが、「平地で機内食」が可能な場所が1か所だけあった。 期間限定(2003年4月11日〜25日)だったが、ルフトハンザ航空が、原宿の「montoak」というカフェで、機内食ランチの提供を企画したのだ。 ちゃんと機内食トレイにパズル的機内食食器、機内食ナイフ、フォークの、ちゃんとちゃんとの機内食が、ちゃんと「肉」or「魚」を揃えてある。 機内食って、あれ、一食いくらぐらいのものなのか? と、ずっと思っていた方に教えますが、1200円。 ちゃんと「ライス」or「パン」でドリンク(コーヒー、ビールなど)付き。 誰もが思いつかなかった、夢のような「地上で機内食」「地上の楽園」がここにあったのだ。 飛行機嫌いで有名な金正日さんがこれを知ったら、きっとお忍びで駆けつけてきたにちがいない(いまはそれどころじゃないか)。 機内食というと、とにかく狭くて、足元に何か落としても拾うこともできないほど窮屈だが、ここはなにしろカフェなのでテーブルが広い、ソファが深い、足さえゆったり組める こんなに広々としているなら、食器もパズル的なせせこましさをやめて、ふつうの大きさの食器、丼、土鍋なんかも使えばいいのに、なんて思ってしまう。 それよりなにより、ここの機内食は振動がない。 閉所恐怖症的な狭さがない。 そして墜落の心配がない。】
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5年前の話なので、その後同じような「平地で機内食」という企画がどこかで行われたかもしれません。 機内食は日本の国内線ではすでに廃止されて「空弁」がメジャーになり、国際線でしか食べられません。 だからこそ「機内食」には、なんだか特別な憧れみたいなものがありますよね。 実際に国内線で機内食が出ていた時代は、「目的地に着いてから美味しいものを食べるつもりなのに……」なんて、ちょっと迷惑な気分になることもありましたし、国際線でも、「寝ているところに機内の電気がいきなりパッと点けられて、そんなに美味しくもない料理を狭い機内で隣の人に注意しながらブロイラーのように食べさせられる」ように感じることもあるのです。 でもまあ、僕にとっては「国際線に乗る」ということそのものが珍しい体験なので、機内食に「飛行機のなかで食事をするワクワク感」があるのも事実なんですけどね。
ここで東海林さんが紹介されている、ルフトハンザ航空の機内食の値段を読んで、僕は「まあ妥当な金額だろうな」と思いました。味はともかく、パッケージの特殊性や手間を考えると、もうちょっと高いかも、と予想していたのですが。 実際に飛行機内で食べる場合には、食材の値段だけではなく、座席まで届けてくれたり、飲み物をサービスしてくれるCAさんたちの人件費などのコストもかかるでしょうから、もうちょっと1食あたりの値段は高く計算されているのかもしれません。 ファーストやビジネスクラスでは「スペシャル機内食」が出ますし、各航空会社によっても違うはずです。 でも、「平均価格帯」は、このくらいのものなんでしょうね。
普通の日のランチに1200円出して「機内食」を食べてみる気にはならないのですが、あれって、機内じゃなくて普通のテーブルだと、どんな味がするのかは、ちょっと気になります。
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