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2007年05月02日(水) ■ |
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「彼氏いるの?」という巨大なハードル |
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『TVBros。 2007年09号』(東京ニュース通信社)のコラム「脈アリ? 脈ナシ? 傷なめクラブ」(光浦靖子著)より。
(オアシズ・光浦靖子さんの読者の悩み相談コラム)
【<今回のお悩み> 先日、会って間もない男友達に「彼女いるの?」と聞いたところ、「いる」と答えました。しかし後で他の友達に聞いたら、やつに彼女はいないとのこと。最悪です。まだ告ってないのに牽制球だなんて……お前なんか好きにならねーよ! こんな私はこれからどうすればいいんでしょう? (大久保さん・25歳会社員女)
私がアナタの友達だったら、笑ってあげます。「またぁ? 男の人をいやらしい目で見てたんでしょー。ブスのくせにぃ。ひゃひゃひゃひゃ」と。私もアナタと同じような体験が多々あります。そんな時、私の友達はこのようなことを言って笑ってくれます。認めるしかないでしょう? 牽制球を投げられる程度の女である、ということを。これぐらいのことで、「絶対キレイになって、いい女になって見返してやるっ!」なんて、ハングリーになれます? いちいち熱くなってたらバテますよ。けっこう人生長いから。今日できることは、明日か明後日でもだいたいできます。穏やかにいきましょうよ。 さて世の中には、絶対に、死んでも、人を悪く言わない、イイ人というのがいます。そんなイイ人にこのような悩みを話すと、誰のことも絶対に悪く言わないので、おかしな方向に話が進んでしまいます。 「アナタがあんまり可愛いから、彼、緊張して『いる』って間違えちゃったんじゃないかなあ? それとも彼、意地悪で『いる』って言ったのかなあ? だって男って、好きな女の子に意地悪するでしょう? それとも彼、アナタの気をひくために『いる』って言ったんじゃないかなぁ。だって、女の人って『フリーです』ってガッついている男より、『彼女います』って男に魅力感じるんでしょ? 違う? だって、今まさにアナタ、彼の話をしてるってことは、彼に興味がある証拠じゃない? ほらほら、返事に困ってる。あれぇ? 本当は彼のこと好きなんじゃないの? ほらほらぁ、返事に困ってるぅ! 好きなんだぁ! ひゅーひゅー!」 本当に返事に困るでしょう? 「そっちじゃないのに」と思いつつも、あれよあれよと、気付けば随分遠くに行ってしまった話に、返事なんてできないでしょう? ちなみに私調べによると、「返事に困ってるぅ!」という人は、「ひゅーひゅー」を普段使いします。】
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芸能界というところには、いまだに「『ひゅーひゅー!』を普段使いする人」というのが生息しているのでしょうか? まあ、それはさておき、この「彼女いるの?」男性側から言えば「彼氏いるの?」っていうのは、気軽に聞ける人にとっては「挨拶代わり」なのかもしれませんが、僕のようにモテない男にとっては、気になっていても言葉にしづらい質問なんですよね。それこそ、普段から「軽いノリで」女の子と話ているようなタイプの場合、こういうのも「ああ、この人は女の子には誰にだって聞くのね」ってことで相手も軽く答えてくれるのでしょうが、僕のように地味で堅苦しそうなタイプがこういう質問をすると、相手はたぶん「こ、この人、私に気があるの……?」と考えてしまうのではないでしょうか。もちろん、僕が福山雅治であれば、その一言で相手をときめかせることも可能なのでしょうが、現実はそんなに甘くありません。「こんなカッコ悪い男にそんなこと言われたら、不安になるだろうな……」とか、ついついダークサイドに引き込まれてしまって、そう簡単に「彼氏いるの?」なんて聞くこともできないわけです。
自分がそんな感じだから、逆に、「彼女いるの?」って聞かれたら、「この子は僕に気があるのか?」とか期待しちゃうわけですよやっぱり。でも、世間一般の平均的な女性にとっては、「今日はいい天気ですね」みたいな話でしかない。「いるよ」って答えたら、「じゃあ、彼女の友達にいい男いない?合コンしようよ」とかオファーされちゃったりして。
それこそ、長年友達として付き合っていた女の子に、ある日突然、「○○君って、……いま……彼女いるの?」って聞かれたような場合は、まさに「来た!」っていう感じなのでしょうけど、世の中の男女関係に慣れている人々にとっては、このくらいは単なる「肩慣らし」でしかないんですよね。
でもまあ、彼女(彼氏)がいるのに「いない」って答える人は少なくないのですが、いないのに「いる」って答えられた場合、やっぱりちょっと「脈ナシ」ではありますよね。それとも、これは相手をじらすための高度な戦略なのか……?
……そんなことをいろいろと考えて泥沼にはまらなくて済むようになっただけでも、とりあえず、結婚してよかったなあ、と最近は思います。モテなくたって、「だって、もう結婚してるから当たり前だよね!」って自分を慰められるというのは、けっこうラクではあるんですよ。
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