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2006年01月29日(日) ■ |
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ブティックの店員たちに集中的に狙われる人々 |
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「お客に言えない『お店』のカラクリ(知的生活追跡班[編]・青春出版社)より。
(「人気ブランド店がひそかにお客をチェックする㊙ポイント」という項の一部です。人気ブランドのブティックの店員たちが集中的に狙う「カモ」の客について)
【では、彼女たちがてぐすねひいて待つカモとは、どういう人なのか? ディスコなら入店お断りになるタイプ……つまり、服装がキマッてない人だ。 ありがちに考えると、服装がキマッているオシャレな人のほうが、服をあれこれ買いそうだ。が、事実は逆。店員なら誰でも知っていることだが、ヒトが洋服を買う行動においては「服が似合っている人は、むやみに服を買わない。服が似合っていない人ほど服を買い込む」という法則が成立するのである。 その理由がが、服が似合っているような人は、そもそも自分のファッションセンスに絶対の自信を持っていて、いちいち人の評価になど左右されない。 店員が、いくら「お似合いだワ」とホメても、自分自身が似合うと確信しないかぎりは、絶対に買わない。 一方、服が似合っていないような人は、つまるところ本人にファッションを見る目がないわけで、人の意見にすぐ左右される。似合わない服でも、店員が「すっごく似合う〜」「さっき着てた服より、こっちの服のほうがやせて見える〜」「肌が明るく見える〜」などとホメまくると、客はすっかり舞い上がってしまい、その服の購入を決意することが多いのである。 さらに、店員がそこでもうひと押し、「でも、こっちの服も似合う。捨てがたいわねェ」などとつぶやくと、完全に自分を見失い、二着、三着と服を買い込んでいくというわけだ。】
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僕はそんなにブランド物の服を買いにいったりすることはないのですけど(少なくともひとりで行くことはまずないです)、行ったら行ったで、ああいう店での「店員アタック」に対して、「ああ、なんで僕みたいな服に興味なさそうな、買いそうもない人間のところに寄ってくるんだ…あっちのカッコいいヤツのほうに行けばいいのに…時間のムダだよ…」などと心の中で愚痴っているわけですが、これを読んで、その疑問が氷解しました。 そうか、「センスが悪い」からこそ、あんなに店員さんが寄ってくるわけですね。別にわかっても、嬉しくもなんともないですけど。
つまり、売る側の立場からすれば、自分の基準でしか判断しない、「勧めてもあまり効果が無さそうな人」に対して一生懸命セールストークをするよりは、僕みたいに、「何を着ていいかわからず、店の中で漂流している人」のほうが、よっぽど効果的だということなのですね。 確かに、自分のセンスに自信がないと、「とりあえず買っておいて、しばらく着てみるか…」などと考えがちなのです。もちろん、あからさまなお世辞だと、「お前、これの何処がカッコいいんだ、言ってみろ!」と逆ギレしたくもなるのですが、もし「ダメですね」とか言われたら、それはそれでやっぱりショックを受けそうだし、「ここまで一生懸命勧めてくれるんだから」と情にほだされてみたりもするし。 本とか電器製品とか、自分の興味がある分野に関しては「指名買い」もできるのですが、服というやつだけは、「とりあえず凍死しなければいいんじゃない?」とか長年考えていたものですから、この年になって自分がそういうセンスを磨いてこなかったことに後悔してばかりです。「人を見かけで判断してはいけない」って言うけどさ、見かけだって、わざわざ悪くする必要はないわけだし、大人の世界というのは、けっこうそれで「値踏み」したりされたりするものだから。 しかし、これを読んでみると、かの「電車男」なんて、まさに「店員たちの格好のエモノ」だったわけですね。それでも、店員さんだって、「あなたのセンスに任せます」と言われれば、あんまり酷いものを勧めることはないでしょうから、「カモ」であっても、買う気があれば、それはそれで良いのかもしれません。僕もときどき、服を選ぶことに煩わしさに耐え切れず、「お金は払うから、僕の代わりに好きなの選んで!(あんまり高くないやつ)」って言いたくなりますし。
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