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2005年10月06日(木) ■ |
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日本人男性と韓国人男性の「優しさの質」の違い |
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「ダ・ヴィンチ」2005年10月号(メディアファクトリー)の韓国で大人気の日本人漫画家、たがみようこさんへのインタビュー記事より。
(たがみさんへの日本と韓国の違いについての質問)
【Q1:一番驚いたことは?
たがみ:年齢にすごく厳しいところ。上下関係に厳しい韓国では、年齢や言葉遣いをとても重視します。相手が自分より年上か年下か白黒ハッキリつけるので、初対面でもバンバン年齢を聞いてくる。 ちなみに韓国では満年齢より1,2歳多い数え年でいうのが普通。お正月に全員揃ってせーので一つ年をとるんです。おかげで日本では28歳だったのに、韓国に来たらいきなり三十路扱い、胸を引き裂かれる悲しい思いもしました。私の20代最後の貴重な2年間はどこに行ってしまったんですかって……。で、目上の人にはぜったい敬語です。親にもそうです。シュワちゃんがテレビの吹き替えで「〜イムニダ! 〜イムニカ!(〜です! 〜ですか?)」って言ってました。アクション映画なんですが。年上の敵だったんでしょうかね(笑)。
Q2:恋愛で違うなと思うことは?
たがみ:愛情表現ですかね。お花もくれるし、口でも頻繁にほめてくれるみたいだし。全員石田純一さんみたいな感じ? 嘘です(笑)。そんな直球ストレートな愛情表現されたら、慣れていない日本人女性は衝撃が多いんですよねえ。何しろ体当たり恋愛。駆け引きなし、裏表なし。押してもダメなら押してみる。わかりやすくていい…かな? でも冷めやすい人も多いからいきなり音信不通のパターンもあるみたいです。 あ、あと「優しさの質」が違う気が。日本の男性が個人主義で、彼女の意思や自由を尊重してくれる「人としての優しさ」があるとしたら、韓国男性は彼女の送り迎えとか、プレゼントとか、優しい言葉とか「男らしい優しさ」なのかも。】
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たがみようこさんんは、東京都出身の日本人女性。留学先の北京で韓国人のヨン吉氏と出会い、5年間の遠距離恋愛の末に結婚、現在はソウルでヨン吉さんと結婚生活を送っておられます。韓国での生活ぶりをハングルで出版した本がベストセラーになって、いまや、韓国では有名人なのだそうです。
最近は、「韓流ブーム」の一方で、竹島問題や「マンガ嫌韓流」という本のベストセラーなど、「近くて遠い国」という印象も強まってきているのですが、こうして日本と韓国の「違い」を読んでいくと、いくら距離的に近いとはいっても、そう簡単に「相互理解」ができるなんて甘いものじゃないなあ、と思い知らされます。映画の吹き替えひとつにしても、「年上だから、敵に敬語(丁寧語)を使う」というのは、一般的な日本人にとっては、ものすごく違和感がありますよね。でも、韓国ではそれが「常識」。 それに、「男がみんな石田純一みたいな国」なんて! まあ、「石田純一」は極端な例えだとしても、日本と韓国の男性の「優しさの質」というのは、そんなに違うのか、と感じます。考えてみれば、韓国の男性の優しさって、日本の男性のちょっと昔の「優しさ」と似ているような気もするし、日本の男性の「人としての優しさ」というのは、単なる優柔不断なのかもしれないなあ、とも思うんですけどね。
それにしても、僕も子供の頃は、「2人の間に愛情があれば、言葉の壁がある国際結婚だってそんなに難しくない」と思っていたのですが、実際に起こるさまざまな「文化の壁」による問題を聞いてみると、いくら好きな人と一緒でも、そう簡単にはいかないよなあ、と、あらためて考えさせられます。
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