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2003年06月13日(金) ■ |
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「もしかして、おまえ、血液型B型だろ?」 |
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『ファミ通・2003年4月11日号』の記事「シーマン研究・第6回」より。 (筆者は、『シーマン』の開発者、斉藤由多加さん)
【「もしかして、おまえ、血液型B型だろ?」 シーマンは突然そう言い出します。こういった類のシーマンの「決め打ち」のセリフは、ネットなどあちことで話題になりました。 当たり前の話ですが、この指摘には、まったく論拠がありません。
(中略)
血液型と性格の関連性は、科学的に証明されているものではありませんから、たとえユーザーの行動履歴を細かく分析したところで、正解はえられない。 ここでのポイントは、むしろ「B型」にあります。 したがって、「シーマンは自分の血液型を言い当てた」という噂の出どころは、偶然当たった20パーセントの人がもたらしたものということになります。 みなさんの中には、なぜ日本人でもっとも多いA型ではなく、わざわざB型にしたのか、と思われる人もいることでしょう。 私もそうなのですが、AB型やB型の人というのは、マイノリティー意識があります。ウインドウズユーザーではなくマックユーザー、巨人ファンではなくタイガースファン、ソニーファンではなくセガファン、などなどに共通するのは、マイノリティーならではのプライドといいますか、強固な当事者意識です。 B型を当てられた人のほうが、A型を当てられた人よりもびっくりして騒ぐにちがいないというのが『シーマン』開発チームの考え方でした。】
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『シーマン』というゲームを御存知のかたは、けっこう多いのではないでしょうか? 人間の顔がついた魚のような生き物と会話ができるという、画期的なゲーム(なのかなあ?)このゲームの開発者であり、あの皮肉屋(僕の耳に残っているセリフは「飼い主の義務を果たせよ!」なのです)であるシーマンの声の主が、斉藤さんなのです。
この文章を読んで、僕は自分がまさに「術中に嵌った」ことを知りました。 僕の血液型はAB型で、シーマンの「お前、B型だろう?」は、見事に外れてしまったのですが、まあ、斉藤さんの指摘するところの「マイノリティ意識」っていうやつが、確かにAB型にも存在しているからです。 よく「二重人格」と称されるAB型ですが、そんな統計を本当にとった人がいるわけがないにもかかわらず(だいたい、「二重人格」なんて、定量化しようがありませんから!)、AB型の人は、それを周囲に告白すると「やっぱり!」と言われることが多いようです(これはB型も同じ)。 実際、AB型の人間にとっては、AB型の人は、なんとなく「同志」って感じがするのです。「やっぱりお前もAB型!」みたいな感じ。 B型というのも、非常に個性が強くてマイペースという認識が固定化されており、それを告白すると「やっぱり!」と周りから指摘されることが多いようですし。 まあ、ゲーム的には、あまりに当たらないとなんですし、血液型に対する自意識が強いと思われる「B型」をターゲットにした、という話は、非常によくわかります。 僕の思い込みなのかもしれませんが、O型やA型の人が当たっても、なんとなく「どうせ、ランダムなんだろ?」というような印象しか持たないような気も。
実は、マイノリティ意識といっても、現実にはそんなに珍しいものではなくて、日本の人口の2割はB型であり、野球ファンの中で、阪神ファンというのは、けっして少数ではないでしょう。 それでも僕たちは、はじめて行った海外旅行で、日本人をみかけると安心して親しみを感じてしまうのと同様に、マイノリティ意識があると、マイノリティ同士の親近感みたいなものを心に抱いてしまうんですよね。同じ人と日本で会っても、けっして話しかけたりしないのに。 パソコンにしても、ウインドウズユーザーは、自分のパソコンがウインドウズであることを意識していない人がほとんどでしょうけど、マックユーザーは、ウインドウズのことを意識している人が多いような印象があります。 僕は広島ファンなのですが、巨人ファンが他のチームのことをあまり意識していないように見えるのに対して、他チームのファンの多くが「アンチ巨人」であるというのと同様に。
まあ、多くの場合、「マイノリティ」というのは、自分で意識しているほど「マイナー」ではないんですよね。 だって、本当の「マイナー」として「お前の血液型は、RHマイナスだろう!」とかシーマンに言われても、「は?」って感じですし、日本国民の5分の1を占める血液型の人が、そんなに変人だらけのはずはないのに。
やっぱり、人間はみんな、自分を「特別なもの」と思い込みたい意識があるのでしょう。 そして、それが「マイノリティ意識」の正体なんでしょうね。
だからといって、たぶんこれからも僕は広島ファンを辞めないし、AB型の人を「同志!」と思い続けるでしょうけど。
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