掴みかけた、と思った貴方の服の裾。 一瞬気を抜いたところでするりと逃げてった。
遠い。 近付いたと思ったけれど、遠かった。 ねぇ、もう私のこと、嫌いになった? 最初から好いてなんていてくれてないかもしれないけど。
鎖で縛り付けようとはしないけれど ほんの少しだけ、私と話してよ。 寂しいんだ。 不安なんだ。 他の他人に、私の居場所を奪われることが。
他の他人と三日に一度話すなら “私”という他人とは、毎日一言だけでも声をかけて欲しい。
それだけで私は安心するから。 貴方に嫌われていないと、肯定する気持ちが生まれるから。
ほんの一言、言葉をください。
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