◎ 砂のように ◎

掴みかけた、と思った貴方の服の裾。
一瞬気を抜いたところでするりと逃げてった。

遠い。
近付いたと思ったけれど、遠かった。
ねぇ、もう私のこと、嫌いになった?
最初から好いてなんていてくれてないかもしれないけど。

鎖で縛り付けようとはしないけれど
ほんの少しだけ、私と話してよ。
寂しいんだ。
不安なんだ。
他の他人に、私の居場所を奪われることが。

他の他人と三日に一度話すなら
“私”という他人とは、毎日一言だけでも声をかけて欲しい。

それだけで私は安心するから。
貴方に嫌われていないと、肯定する気持ちが生まれるから。

ほんの一言、言葉をください。

   − 2006年09月06日(水) −

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