2009年01月19日(月) |
LAKEVIEW TERRACE(原題) |
監督:ニール・ラビュート 出演:サミュエル・L・ジャクソン ケリー・ワシントン パトリック・ウィルソン、他 オススメ度:☆☆−
【あらすじ】 白人男性と黒人女性の新婚カップル・クリスとリサは、ロスの高台にある豪邸に引っ越して来た。隣家は黒人警官エイブルとその子供達が住んでいたが、エイブルは白人男性が黒人女性と結婚しているという事が気に入らない。初めの内は隣の家を覗き見したり嫌味を言う程度のエイブルだったが、嫌がらせが次第にエスカレートして行き・・・
【感想】 スペイン−成田間の機内上映のラスト。 本作の邦題もまだ決まっていない様子?なので原題でUPしますが、いつも通り邦題が判り次第タイトルは変更します。 ってか、かーなーりー時間が開いてしまった。既にもう忘れかけてるかも。ヤバイ(^-^;
機内誌の上映リストを見て、本作が一番期待していた作品。 何しろ主演はサミュエル・L・ジャクソン。どうやらジャンルはサスペンスっぽい?と来れば期待値は自ずと上がります♪
・・・という訳で、お約束通り「何じゃよ、こりゃー(怒)」な作品でした。
白人からの黒人蔑視・差別というネタは過去にそれこそ星の数程描かれていますが、本作はその逆で黒人が徹底的に白人を差別していて、主人公のエイブル(ウルトラ白人差別者)は自分の家の隣に白人と黒人のカップルが引っ越して来た事が最初っからもうとにかく気に入らない。 気に入らないけど気になるから最初はねっとりした視線でお隣さんを覗き見してるだけなんだけど、隣家と少しずつ接触して行く内に段々積極的に嫌がらせをするようになり、更にそれがエスカレートする・・・という話。
コレがさ、最初の内は「うわ!サミュエル、キモーッ!でもサミュエルが演じてるんだから、きっとコレには何か事情があるに違いないワ!途中から【実はいい人】に転化していくのネ♪」なんて暢気に見てるじゃないですか。 ・・・本当に徹頭徹尾タダの差別主義者で、性格極悪で救い様のないクズ野郎なんですよ(怒) なんでサミュエルがこんな役を引き受けたんだろー?もうとにかく見ていて気分悪くなる事この上ない!
もしかして「黒人が白人を差別している様子を見て、白人の皆さんどう思います?ムカ付くでしょ?それと同じ気持ちをワタクシ達黒人だって何百年もして来たんですよ。自分が差別されて嫌がらせを受ける立場になったら判るでしょ?」という、ある意味「白人再教育啓蒙映画」なんでしょうか?(^-^;
それにしても意味不明な程、エイブルという男は執拗なまでに嫌がらせを繰り返すんですよ。 隣の家に住んでいて出来るであろう全ての嫌がらせを網羅し、それに飽き足らないと「警察官」という自分の立場も最大限利用してこれでもかー!と積極的に隣家に関わっては嫌がらせを繰り返す。 何故そこまで執拗に嫌がらせをしなければならないのか?そんな理由はどーでもいいらしい。とにかく気に入らないからめいいっぱい嫌がらせをして、相手が困る様子を見てはほくそ笑む、の繰り返し。もう本当に反吐が出ます。
最終的には散々エイブルの様子に頭に来た観客が、まあ納得するようなオチ(平凡ですなぁ)な訳ですが・・・ 胸糞悪くなりながら映画を見ていて、ふと最近の「いじめ自殺」「犯罪絡みのいじめ」も、この映画のエイブルのような意味不明な差別感や偏見からスタートしているのかな?なんて勝手に考えさせられたりした訳です。 その嫌がらせにタブーはない。最初は比較的穏やかだった嫌がらせも、相手から抵抗を食らうと益々相手を陥れたいという欲求に駆られて、事の善悪なんて全て吹っ飛んでただただ「アイツが嫌がる事なら何でもやってやれ」になっていく。
あー。今思い出しても本当に胸糞悪い話でしたわ。 だがしかし、サミュエルの演技は確かに上手い。余りにも上手過ぎるから見終った後にすっかりサミュエルが嫌いになってしまったではないか!←こらこら(^-^; 本当は上↑の評価最低にしようと思ったんだけど、サミュエルの演技力がなければこれ程まで気分悪くなる事もなかったのだろうと思うと、逆にそこは評価するべきだよな・・・と考えてしまい、中途半端なオススメ度になってしまいました(笑)
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