監督:ミカエル・ハフストローム 出演:ジョン・キューザック サミュエル・L・ジャクソン メアリー・マコーミック、他 オススメ度:☆☆☆−
【あらすじ】 心霊スポットに出掛けてはルポを書いている作家マイク・エンズリンの元へ、ある日1枚の絵葉書が届いた。それはNYのドルフィンホテルの物で、たった一言「1408号室には絶対に入ってはいけない」とだけ書かれていた。興味を持ったマイクはドルフィンホテル1408号室について調べ、自分が泊まってルポを書こうとホテルへ出掛ける。ところが支配人が頑強に反対する。支配人の再三の忠告を無視して1408号室にチェックインしたマイクだったが・・・
【感想】 スティーブン・キングの同名短編ホラー小説を映画化。 キングの作品って本当に当たり外れが大きいし、基本的にホラー系映画は好きじゃないし。でもジョン・キューザックもサミュエル・L・ジャクソンも好きな役者だから見たい気もするし・・・いや見たんですけど(笑)
ドルフィンホテルの1408号室は、ホテル開業当初からこの部屋に泊まった宿泊客全員(総勢50名以上)が自殺または謎の自然死を遂げている上に、ベッドメーキングは必ず2人1組で入口のドアは開け放して10分以内に終えるようにしているといういわく付きの部屋。 かつてこの部屋を掃除に来たメイドが1人でバスルームに数分間閉じ込められてしまった際は、数分後に救出すると一命は取り留めたものの自分の目をハサミでくり出していたという、何とも恐ろしいお部屋な訳です。
で、「幽霊が出るホテル」の噂を聞いては、実際にそのホテルの「出る」と言われる部屋に自分が泊まって記事を書くという仕事をしている「幽霊も神様もなーんも信じないよーん」という男が、いよいよ1408号室にやって来た。 だがしかし、ホテルの支配人(サミュエル)はムダに恐ろしい顔をして「絶対この部屋マズいって。マジヤバいって」と煽りまくる訳ですよ。本当にムダにおどろおどろしい顔で忠告して来ます。 ぶっちゃけヘタなホラーよりサミュエルの顔の方がよっぽど怖かったです(苦笑)
支配人は「この部屋に入って1時間耐えられた人はいない」と言うのですが、どうして1時間耐えられないかは映画を見ていれば判ります。 と言うか、マイクが部屋に入ってタイマーが動き出した辺りまでが最高潮に怖かった!カーペンターズ大好きでカラオケで結構歌う事が多かったのに、この映画のお陰でもうカーペンターズ歌う気にならなくなったじゃんかよーう(涙)
・・・ここら辺りまでは良かったんだけどなぁ(溜息)←あ、また吠える?(^-^;
いよいよ1408号室さんが大張り切りでマイクを自殺に追い込もうと頑張る訳ですが(変な言い方だな)、どんどん安っぽいB級ホラー風味になって来てグダグダですよ。 マイクは現実と妄想の区別が付かなくなって、次第に精神的に追い詰められて行く訳ですが、ここでマイクの家庭の事情が登場して亡くなった娘が出て来ちゃったりする。コレはマイク本人には精神的にガツーン☆と来るのかもしれないけど、映画見てるコッチは別にどーという事もないんですよね。怖いとか死にたくなるとか、そういう気にならないんですよ。
後は溺れそうになったり凍死しそうになったり、壁から血が流れてみたり・・・コレらも全て妄想で実際に起こっている訳ではないとハナから思って観客は見ているんですから、段々白けて来るんですよ。
そもそも、どうしてこの1408号室が「邪悪な部屋」になったのか?が最後まで判らない。 よくあるこの手の「密室ホラー系」って、その部屋に何か過去に恐ろしい事件が起こって・・・みたいな、理由付けがあった上で幽霊さんや幻聴・幻視が現れるのがお約束じゃないですか? 別に理由なんてなくても怖けりゃいいじゃん♪とも思うんだけど、でも理由があった方が見てスッキリするような気が。
本作、ちょっとした「二段オチ」ってヤツでして。 途中で「えええええ。イマドキこの古典オチですかぁ〜?」なクライマックス?があり、更に話が続いて今度は・・・な作りなんですが、1回「オチ」っぽく見せて更に続くと、今度は観客は相当身構えて見ますからね。 「またか?また同じネタオチの無限ループか?」になりますから、そのまま終わられると拍子抜けしますわね(苦笑)
そんなこんなで、途中までは「久々にキングの当たり映画、キター!」と思ったんですが、後半がなんだかなぁ〜な半端な作りの映画になっちゃってましたね。まあでも見てる時は結構怖かったんだけどネ(^-^;
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