監督:マーク・オズボーン、ジョン・スティーブンソン 声の出演:ジャック・ブラック(ポー) ダスティン・ホフマン(シーフー老師) アンジェリーナ・ジョリー(マスター・タイガー)、他 オススメ度:☆☆☆+
【あらすじ】 中国の「平和の谷」にある「龍の巻物」を読み解いた者は、最強のカンフー・マスターになるという伝説があった。この巻物を狙って邪悪なカンフー使いのタイ・ランが谷に向かっている事を知ったシーフー老師は、タイ・ランに対抗出来る「真の勇者」を選ぶ為に選抜大会を催すのだが、そこで食べる事だけが生き甲斐のぐうたらパンダの「ポー」が何故か勇者候補に選ばれてしまう。カンフーおたくのポーは真の勇者になるべく、過酷な訓練に臨むのだが・・・
【感想】 ドリームワークスの新作アニメーション。 実は予告編を見てちょっぴり期待してました。何しろ主人公「ポー」の声はぴよ大好き♪ジャック・ブラックが、そして他にも上記のメンバーだけでなく、マスター・モンキーの声を何とジャッキー・チェンが担当しているというではないですかっ! ぃやっほーう!ジャッキーが何とカンフーアニメの声で出演ですってー♪・・・ってか、実写が見たい(ぼそ)
で、本作。 ドリーム・ワークスも「ピクサーに追い着け・追い越せ」をモットーに(←勝手に捏造)、随分とクオリティの高い映像をこしらえて来てくれます。コレは映画好きにはとてもありがたい♪ キャラの動き、背景、アングル等、実に手の込んだ作業をされている模様。毎回感想に書くのも憚られますが、相変わらずクソガキだけに見せるには余りにも勿体無い仕様。大人のみんなも見に行こうネ!
ところで内容は、能無しデブパンダが何故か「勇者」として選ばれて、邪悪でめっちゃ強いカンフー使いと戦う事になったので必死に修行を積まなければ・・・みたいなドタバタほっこりコメディ。 主人公のデブパンダのポーの絵柄を見ただけで「声はきっとジャック・ブラックがピッタリ♪」と思ってたら、本当に彼がポーの声を担当しているという話を聞いて、嬉しいというよりも唖然。まんまじゃん!ヒネる気もないのかよ!(^-^; ってか、明らかに製作段階で「とりあえずポーの声はジャック・ブラックで♪」と決めてから作ってる仕様。
正直序盤の「選抜大会」までのくだりはかったるい。 もっと言うと、その後の「カンフー5人マスターチーム」との不協和音だったりのくだりもかったるい。 ・・・かったるいだらけなんだけど、でもチョコチョコ笑わせてはくれるんだけどね、でもまあどーでもいい(をい)
本作はシーフー導師がポーに対して「コイツ、もしかしたらすげースキルがあるんじゃね?」と感じた辺りからが面白い。 その前に「タイ・ラン」が脱獄するシーンがあるんだけど、コレが第一の盛り上がりドコロ。迫力満点!
でも本当に面白くなるのは、更にその後。 とにかく1日中腹空かせて食い物の事しか頭にないバカパンダ。コイツの能力を最大限に引き出す修行をするには、どういう方法が一番効果的なのか・・・ここら辺りが一番面白かったですね。 誰もが「このシーンは大好き!」と言いそうなのが「饅頭取り合い修行」のシーン。 コレはぴよも本作で一番好きなシーンかも!とにかく笑う・映像スゴい・演出・アングル良しの最高の見せ場です!!
まあ、上記に力説したトーリ、自分の中で一番の見ドコロがこの「饅頭修行」シーンで。 要するにココから先、クライマックスのバトルシーンは「うん、まあ、いい感じだわな」程度のモノだったですが(をい) 本作のキモになってる「龍の巻物」のネタはなかなかいい展開でした。コレはこの手の子供向けアニメにありがちな教訓ネタにしては、なかなかヒネった見せ方で、個人的には結構いいなーと思ってみたり。 少なくとも大人が見ても説教臭くなくてすんなり楽しめる教訓ネタだと思いますよ。
そんなこんなで、大人も子供も割りとキッチリ楽しめる仕様なんじゃないかと。 どうも「アニメ→子供の為のもの」という概念がハリウッド(日本でも?)定着しているようですが、その縛りの中で大人が見てきちんと笑えるコメディアニメというのは、結構貴重なんじゃないか?と思うんですよね。
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