2008年03月21日(金) |
ビー・ムービー(日本語吹替版) |
監督:サイモン・J・スミス、スティーヴ・ヒックナー 声の出演:宮川一朗太(バリー) 日野由利加(ヴァネッサ) 小松史法(アダム)、他 オススメ度:☆☆−
【あらすじ】 ミツバチのバリーは大学を卒業して新米働きバチになった。工場へ連れて行かれると、一度選んだ職業を一生やり続けなければならないと知って愕然とする。初めて蜜を取りに外に出たバリーは、花屋を営む心優しい人間「ヴァネッサ」と出会い友達になった。ところがヴァネッサと共に行ったスーパーでハチミツが売られている事に愕然とする。人間はバリー達ミツバチから大切なハチミツを搾取していたのだと知り、人間相手に訴訟を起こす事を決意するのだったが・・・
【感想】 パラオに遊びに行って来ました。 飛行距離が短いので機内上映はやらないだろうと思っていたけど、行きと帰りで1本ずつ未見映画が鑑賞出来た♪ てな訳で、機内で見た1本目はドリームワークスのアニメ。確か今年1月に日本で劇場公開された記憶ですが、気が付いたら公開終了していましたね。機内上映だから当然の吹替版でした。
主人公はミツバチ。アニメ業界も様々な動物を主人公にしてみたり、魚や虫も主人公にしてみたり大変ですね(苦笑) まあ魚が主人公だろうが虫が主人公だろうが、やってる事や考えてる事は人間と同じ。本作も虫を擬人化させてやたら人間臭いキャラクターを作っていますが、一応ミツバチを主人公に仕立てたので「ミツバチらしい・ミツバチならでは」の思考展開を発揮して、更にはこの手の動物モノにしては珍しく「人間と対等に交流させる」というのがキモになっています。
「ま、子供向けなんだろうな」という気持ちで見ていたんですが、本作の作りはちょっと立ち位置が微妙? 映画前半〜ヴァネッサと出会って仲良くなる辺りまでは楽しいCGアニメーションと「人間と交流させる事で、最終的に動物愛護を子供に呼びかける啓発映画ナンデスネ、はいはい〜」てな感じで見ていたのですが、途中から結構シリアスな法廷ドラマ化してドびっくり! いくらアメリカが訴訟大国だからって、これはちょっとやり過ぎなんじゃ・・・と、正直ドン引き状態(^-^;
この法廷シーンでレイ・リオッタやスティングが実名で証人喚問されたりして、きっとこのシーンは吹替版じゃなければ間違いなく本人が声を当てているんだろうなぁ、本人の声が聞きたかったなぁ〜と思いながら見ていたんですが、とにかくすげーブラックなネタです。子供には到底判らないでしょう。大人でもご本人を知っていなければ苦しい。 だがしかし、ドリームワークスらしいシニカルネタで、ここは大人の笑うべきツボでしょう。
他にも毎度お馴染み「天敵・ディズニー」を皮肉ってクマのプーさんもどきを登場させてみたりして、大人向けの見せ場はなかなか上手く作り込んでいると思うのですが・・・正直「それほど面白いと思えない」のが悲しい(苦笑)
確かに「ハチが人間を相手取って訴訟を起こす」という展開は意表を突いていて目新しいとは思うんですがー、 子供向けにしてはひねくり過ぎてる感じがするし、大人が喜ぶ手合いの映画でもないし・・・そして訴訟後の展開もちょっと強引過ぎじゃーないですか?全然乗れませんでしたよ(薄涙)
そもそもキャラクターのビジュアルに魅力がないんですよね。 この手のアニメは「キャラ萌え度」が高くないと魅力は半減ですわ。ドリームワークスは「シュレック」でキモカワ系キャラが予想外にウケたのに気をよくしていらっしゃるのかもしれませんが、二匹目のどじょうにミツバチというのはパンチが弱い。 せめてヒロイン?の「ヴァネッサ」がもう少し萌えキャラなら多少溜飲も下がるってモノですがね・・・(溜息)
基本的に「お子向け映画」なハズなのに、このシニカルな展開はスゴイ!と楽しめる方には最強かもしれませんが、本作は好き嫌いの評価が割りとはっきり分かれそうな作品だなぁ〜と思いましたね。 そしてぴよは「機内上映で見れて良かったわ。金出して見に行かなくてよかった〜!」の方でした(^-^;
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