監督:滝田洋二郎 出演:林遣都 山田健太 鎗田晟裕、他 オススメ度:☆☆☆+
【あらすじ】 原田巧は中学入学直前に母の生家がある岡山県に病弱な弟・青波の転地療養の為に引っ越してきた。小学生野球で全国的に名を知られた天才的ピッチャーである巧は、その有り余る才能を持て余し、また複雑な家庭環境の為に孤独で人を寄せ付けない空気を持っていた。だが近所に住む野球少年でキャッチャーの永倉豪が巧に声を掛け、豪の実力を認めた巧は2人でバッテリーを組む事になった。中学入学し、野球部に入った2人だったが・・・
【感想】 イタリアから帰国しました!暑かったですー。ローマは死ぬ程暑かったが、帰国したら日本の方がもっと暑かった(涙) そんな訳で、アリタリア便の成田−ローマ間で見た機内上映の映画感想など。 ・・・いきなり邦画なんですが、実は本作余り興味がなくてスルーしてたので、今回見れてラッキーでした♪
本屋であさのあつこ氏の本作原作本が並んでいるのは何度も見掛けましたが、青春モノには興味ないので手に取った事はありませんでした。どうやら原作はバカ売れのようで、コミックにもなっているそうですね・・・読んどきゃよかった(苦笑)
要するに原作もコミックも未読で何の前知識もなく鑑賞した訳ですが、コレは意外によく出来た青春ドラマでしたね。 野球少年達の青臭い青春ストーリーなんですが、まずキャスティングが良かった。本作に出演している役者さんは大人の役者しか知らなかったのですが(そして出演してる大人役者はナニゲに豪華だな)、主人公・巧役の林遣都君をはじめ、子役達は殆どが本作でスクリーンデビューっぽい? ・・・んにゃ〜♪林クンは美少年ですね(うほ♪)、しかしぴよは豪役の山田健太クンの屈託のない笑顔に萌えましたが。
話自体は結構ありきたりな「青春スポ根モノ」なんですが、何しろ主人公格の巧と豪の存在感がピカイチで、ベタベタなのに意外にツボにハマってちょっぴり感動しちゃってたり・・・コレは学生時代に上下関係の激しい(要するに先輩がやたらエバり散らしていわれのないイジメなんかが横行してる)運動部に所属していた人だったら、本作を見るとかなりの確率でツボに入るんじゃないかと思いますね。 かく言うぴよも中学時代ソフトボール部に所属していて・・・今思い返しても人格を疑うような先輩がいましたヨ(^-^;
少年達の様子には萌え萌えだし、そこそこドラマ部分もまとまってるとは思うものの・・・うーん? ←何なのよ 本当に良くも悪くも「よくまとまっている」という感じで、ちょっとこじんまりしている感は否めなかったです。基本的には巧の現在の様子に至るプロセスを大人達の会話部分で補足して説明するという作りになっているのですが、大人達が登場する事で「大人のドラマ」部分が中途半端に挿入されて、それがまた半端過ぎてなんだかなぁ〜な感じ。
個人的に一番萎えたのは巧の母親を演じた天海サンでしたなぁ。 そもそも彼女の巧に対するスタンスに疑問符が飛び交いまくりだったんですが、ここの部分を百歩譲ったとしてもあのクライマックスシーンで「フレー!フレー!」とやらかした時には「あんた、やってて恥ずかしくないか?」と冷めまくり(苦笑) 天海さんは実はかなり好きな役者さんなんです・・・コレはきっと脚本に問題があるに違いない!←と思いたい(^-^;
他にもツッコミ入れたい部分は多々あるものの、それでも見終わった後は何か清々しい気持ちになれる作品でしたね。 だから少年達のドラマはとても良く出来ているんだろうと思います。たとえ出演してる子役?さん達が誰一人として中学生に見えない、対戦中学の子なんて「大学野球でしょ?何中学に出張ってんの?」とツッコミまくりだったとしてもネ(笑) 巧が豪におずおずと自分が女房役に不信感を抱いてしまうトラウマを語るシーンなんてうるうる来ましたし。
まあそんなこんなで、青春スポ根美少年ドラマ♪モノとしてはなかなかイケてます。 もう少しだけ人物の心理描写を丁寧に描いてくれると、もっと大人向けになっただろうと思いますが、今運動部で頑張ってる学生さんには本作を見てうーんと感動していただきたいですね!
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