2007年04月13日(金) |
ロッキー・ザ・ファイナル |
監督:シルヴェスター・スタローン 出演:シルヴェスター・スタローン バート・ヤング アントニオ・ターヴァー、他 オススメ度:☆☆☆
【あらすじ】 かつてボクシング界の頂点を極めた伝説のボクサー・ロッキーも老境に入り、現役引退後は愛妻エイドリアンの名を付けたレストランを経営する穏やかな生活を送っていた。その愛妻も数年前に他界、息子は父親の七光りを毛嫌いしてホワイトカラーになり、独立して家を出て行った。エイドリアンとの思い出を引きずり孤独な日々を過ごすロッキーだったが、ある日かつては不良娘だったものの今はシングルマザーとして頑張るマリーと再会、そして彼はある決意をするのだった。
【感想】 ロッキーシリーズの最新作・・・ってか、コレがホントにシリーズラスト? 邦画のタイトルは上記の通りですが、全米公開された原題は「ロッキー・バルボア」、ロッキーのフルネームだけで決して本作がファイナルだとは謳っていません。こんな邦題付けちゃって、もし数年後に更にロッキーシリーズが作られたら、この邦題付けた配給会社の宣伝担当マンはクビですよ(苦笑)
ロッキーシリーズは固定ファンがすっごく多いだろうと思います。 だからこそ過去に5作品も作られたんだろう。しかしながらぴよは子供の頃からロッキーシリーズには全く興味なし。 アクション映画は好きだけど、スポ根系って結果ミエミエだからあんまり好きじゃないし、スタローン自体も余り好きになれなかった事もあって、本シリーズを一度も映画館で鑑賞した事がありません。 もっと言うと、TVの洋画劇場でシリーズ1作目を見た事があるな・・・程度です。
そんな訳で本作ですが。 うる覚えの記憶しかないけれど、基本的な流れは「シリーズ1作目の設定を変えたリメイク?」という感じ。 演じてる人が同じなんだからリメイクってのも変だな。「1作目に対するオマージュに溢れた展開」と言うべきか。
映画中盤までは「エイドリアンとの思い出を辿る旅」みたいな感じで、ファンに懐かしいシーンを継ぎ接ぎで見せながらかつての栄光を思い出して頂きましょうという感じ。 で、何がきっかけなんだかよく判らなかったんだけど(こらこら)、突然「俺だってまだ夢を追い掛けたいんだぁー!」と猛然と立ち上がって、そこからはロッキー爺さんが1作目の名シーンを再現しながら1作目と同じ展開を繰り返す。 ・・・あ、コレってもしかしてネタバレかも?(^-^;
多分本作が最も言いたい部分は、再びリングに上がる決意をしたロッキー爺さんに、息子が「ハズいから止めれ」と文句垂れにやって来た所で猛烈に息子に熱く語るセリフ部分だろうと思われます。 その後の展開の全てがこの息子に語る説教に集約されている。ってかこんなシーン見なくても、観客はみーんな何が言いたいか判り過ぎるくらい判ってるんですがネ。
ワンコと一緒に走ってみたり、肉屋で一人スパーリングしてみたり、フィラデルフィア美術館の大階段登ってお得意のポーズを決めてみたりと、どこまでもファン・サービスを忘れない。ってかサービスし過ぎ?(苦笑)
ファン・サービスは往年の名シーンの復刻だけに留まらない。 誰がどう見ても勝ち目はない(劇中でも言われてるけど、実際これは有り得ない)対戦なんだけど、ロッキーは不死鳥の如く立ち上がって今回もボッコボッコと遣り合う訳です。 冷静に考えると本当に滑稽だしリアリティなさ過ぎるんだけど・・・でもね、このシリーズに根強いファンが多いのもちょっと判るような気がしましたね。有り得なくてもこのファイトシーンには手に汗握る!マジで!
正直言って、全く新鮮味はないし映画中盤までダレダレだし結果もミエミエなんだけど、これは今まで長い間ロッキーを愛してくれたファンの為に作られた作品なんだろうなぁ、と思えば結構楽しめちゃうんじゃないかと思いますね。 もしぴよがロッキーシリーズの大ファンだったら、きっと文句なくオススメ度に☆5つ付けただろうと思いますよ。
そんな訳で、往年のロッキーシリーズファンなら必見、そうでない方や本シリーズをロクに見た事もない方は、本作を見る事で何故ロッキーシリーズがここまで熱狂的ファンを作り出したのか、そしてスタローンも還暦近くになってまでこのシリーズにこだわるのかを知って納得しながら、生温かい目でロッキー爺さんに声援を送ってあげましょう。 ・・・決して「老害に振り回されて熱狂するシリーズなんだな」なんて勘違いしないでネ!(笑)
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