ぴよの映画めった斬りコーナー
ぴよが見た新作映画・ビデオ・DVDを個人的趣味でぶった斬るコーナー
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【ネタバレも含んでますので注意してねん♪】

2007年03月05日(月) パパにさよならできるまで

監督:ペニー・パナヨトプル
出演:ヨルゴス・カラヤニス
    イオアンナ・ツィリグーリ
    ステリオス・マイナス、他
オススメ度:☆☆+


【あらすじ】
1969年6月。世界中がアポロ11号の月面着陸を間近に控え沸き返っていた。10歳のイリアス少年もその1人。行商で長く家を開ける父親だけど、帰って来ると必ずベッドにチョコレートのお土産が置いてある。母親は父が家にいない事が不満のようだが、イリアスはパパが大好きだった。ところが行商に出かけた父親が交通事故で亡くなってしまう。イリアスは父の死を受け入れる事が出来ずに、痴呆の祖母に宛て父に成り代わって手紙を書き続けるのだが・・・


【感想】
2002年ギリシャ−ドイツ共同制作の作品。ギリシャの映画って余り見た事がありません。もしかして初めてかも?
本作の主人公イリアスを演じた撮影当時9歳だったヨルゴス・カラヤニス君が、第55回ロカルノ国際映画祭において史上最年少で主演男優賞を受賞した事で話題になったそうです。
ロカルノ国際映画祭ですかぁ〜・・・すいません。この映画祭の存在を知りませんでした。(^-^;

そんな訳で本作ですが、
いわゆるベタベタなヒューマンというジャンルなんですが、思ったよりも「泣かせ」な作りではありません。
ってか、全く泣けない。ヒューマン物を見てもウルッとも涙が出てこないのはいつもの事なので「まーたぴよだけが泣いてない冷血人間ってオチかぁ?」と思って周囲を見渡してみましたが、館内で泣いている人は少なくともぴよが視認した限りでは誰もいなかったので、本当に「泣けないヒューマンドラマ」だったんだろうと思います(苦笑)

正直言うと、中盤ダレダレで飽きちゃった。←またこーいう事を書くと後のフォローが大変だぞー(^-^;

まずイリアス少年が10歳という設定だと知って(映画を見てから公式サイトを調べて知った)驚きましたね。
映画を見てる段階ではいいとこ小学1年程度だろうと思ってたのに・・・冷静に考えて、10歳にもなる少年がいくら呆れる程夢見がちだったとしても「父親の死」を全く受け入れないというのは合点が行かない。

そのクセ、屁理屈だけは一人前と言うか。言い訳を言わせたら天下一品の頭の回転の速さだし、痴呆の祖母に宛てた手紙や学校で出された宿題の作文の文章等は、とても10歳の子供が書いた内容だとは思えないくらいの素晴らしい文章構成と表現力を発揮してくれます。
・・・要するに「父親の死を受け入れられない純粋で幼い少年」という一面と「巧みな文章能力や言語能力を持った知能指数の高そうな少年」という一面にギャップが有り過ぎて、同一人物のキャラとして違和感があるんですよね。

だから父親の死後、クライマックスに到るまで延々と続くエピソードが「父親の死を受け入れられない可哀想な少年」には見えずに「往生際の悪い、こしゃまっくれてヒネたガキの抵抗」にしか見えない(苦笑)
勿論イリアス少年は本気で父親が生きていて、自分との約束を守って帰って来るとは思ってはいないだろう。
父親の死を百も承知で、それでも尚受け入れ難くて抵抗を続ける少年の不憫で一途な様子を見せたいなら、イリアス君がもう少しだけおバカで純情そうなキャラの方が観客の涙を誘えたんじゃないか?と思ったんですが。

そんな訳で余り内容には入り込めなかったぴよですが、内容に入り込めない分、映画の中に登場するギリシャ料理だったり映画中に流れる音楽には随分気が惹かれましたネ。
ギリシャ料理って全くの門外漢(正直食べた事ないかも?)なのですが、映画を見た限りではイタリア料理とトルコ料理の中間のような料理が登場していて「ナルホド。確かにギリシャはイタリアとトルコの間にある国だなぁ」と感心してみたり、映画中に歌詞付で曲が2曲&エンドロールで1曲歌が流れるのですが、それが日本の70年代フォークソングやムード歌謡に非常にメロディーが似ていて「案外ギリシャ人と日本人って好みや感性が似てるのかも?」と思ってみたり。

映画の内容自体にはコレと言って特筆するものはありませんでしたが、その他の部分で楽しませてもらいましたね。
決して悪い話じゃないんですが・・・日本人とギリシャ人は感性が似てるかもしれない?(←ぴよの勝手に持論)なので、もしかしたらこの映画がガッツリとツボに入る方もいるかもしれませんよ?(笑)








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