監督:マーティン・スコッセッシ 出演:レオナルド・ディカプリオ マット・デイモン ジャック・ニコルソン オススメ度:☆☆☆+
【あらすじ】 ボストン南部の貧困街で育った2人の青年。犯罪にまみれた親族と決別し、自分の人生を切り開こうと警察官を目指すビリーと、幼い頃からマフィアのボス・コステロに育てられ、警察の内通者となるべく警察学校に入ったコリン。共に優秀な成績で学校を卒業した2人だったが、ビリーはマフィアの極秘潜入捜査官となって身分を偽ってコステロの手下になり、そしてコリンは自分のボス・コステロを撲滅するチームに配属されたのだった。
【感想】 2002年に公開され、日本でも大ブレイクした香港映画「インファナル・アフェア」のハリウッド・リメイク。 当時は「ブラピが出演する事が決定したらしい!」等の噂が飛び交ったものの、蓋を開ければスコッセッシ監督のお気に入り俳優ディカプリオとマット・デイモンという組み合わせになってました。 インファナル・アフェアは見てますが、コレ3部作でしたよね。1作目しか見てません。
基本的に「インファナル・アフェア」を地域や人種の設定を変えただけで、かなり忠実にリメイクしています。 ・・・とエラソーな事をいきなり書きましたが、実は元ネタの内容をちょっと忘れ始めてました(苦笑) でも本作を見て「ああー、そうそう。こんな話だったよねー」ってな感じですか。
多分元ネタファンには大ブーイングになりそうな予感なんですが、元ネタ自体にそれほど興味のなかったぴよには「まあそこそこ上手にリメイクしてるんじゃねーの?」って感じがしましたけどね。 アンディ・ラウとトニー・レオンの方が圧倒的にステキだけど(うふ)、ディカプリオとマット・デイモンも決してミソクソ言う程悪いとは思わない・・・いや、ディカプリオなんて「小デブのアイドル俳優」だとしか思ってなかったけど(コラ)随分しっかりした演技をするようになりましたよネ。
それに元ネタの時は「ケリー・チャンは全くいらねー」と思ったけど、本作の女医さんはそれなりに出番がある。 ディカプリオとムダにエッチする理由は今一つ判らないけど(マット・デイモンに何か秘密がある事でストレス感じてて勢いでヤっちゃったって感じなのか?)終盤のネタに持って行くストーリー・テラーの役割は一応果たしてるからOKかな?
でも何だろーなー。 前々から思ってるんだけど、スコセッシ監督って自己愛と言うか自分の作品に対する愛が深過ぎて、思い切りのいい演出や大胆なカットが出来ない人なんでしょうかね? アレもコレもとエピソードをてんこ盛りにしてくれる気前のいい監督さんなんですが、どれもこれも見せまくるとムダに上映時間が延びるだけでダレますってば(苦笑) ビリーが女医に「俺にもしもの事があったら開けてくれ」と言って封筒を渡すシーンがあるのですが、このネタなんて最後の最後まで完全に放置ですよ。結局種明かししないネタの前振りはきちんとカットして下さいよ。全くぅ〜
全体的に残虐シーンは丁寧に作っているものの、絵が丁寧なだけで緊張感が足らない。 ビリーとコリンの緊迫する心理状態を上手に見せているとは決して言えませんし、麻薬取引シーンの後が長過ぎる。 長過ぎると言うよりもほとんど蛇足の域ですな。ここまで何もかも見せなくてもいいですよ。ってかここまで見せちゃうと逆に余韻もクソもあったもんじゃないって感じですわ(苦笑)
結局ボロカス言ってるんですがー・・・でも「インファナル・アフェア」を見ていない人だったら、結構楽しめるんじゃないかなーと思うんですけどね。 役者の演技は決して悪くないし、「リメイクだ」という意識を捨ててこの作品単体で新しい気持ちで見れば、結構良く出来た作品なんじゃないかな?という気がするんですが。
それにしても・・・あの「オレンジの封筒」の中身が何だったのか、誰か教えて下さいよぅ〜!(^-^;
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