監督:ルシール・アザリロヴィック 出演:マリオン・コティヤール エレーヌ・ドゥ・フジュロール ゾエ・オークレール、他 オススメ度:☆☆+
【あらすじ】 棺に裸で横たわる6歳の少女イリスが目覚めると、そこには7歳から12歳までの少女が6人立っていた。ここは深い森の中にある寄宿学校で、5つの寄宿舎にそれぞれ1〜6年までの6名が寄宿している。学校は高い塀に囲まれて外界からシャットアウトされ、そこでダンスと生物を教えられるのだった。イリスは最年長のビアンカに懐くが、ビアンカは夜になるとどこかにいなくなってしまう。一体彼女は毎晩どこで何をしているのか・・・?
【感想】 19世紀の小説家フランク・ヴェデキント氏の著書「ミネ・ハハ(笑う水、の意)」の映画化。 この「ミネ・ハハ」はかつてホラー映画「サスペリア」の原作としても取り上げられているそうですが、ぴよはホラー映画が苦手なのでサスペリアは見ていません。・・・ってか、少なくとも本作はホラーではないんですが?サスペリアってどんな話なんでしょうか?ちょっと興味が湧いてきました。
とにかく訳の判らない話です。←またしてもいきなりコレだ(涙) 映画冒頭は延々と流れる水や階段、扉や地下道のような映像が切れ切れに映し出され、この単調な映像が後1分続いたら確実に熟睡してしまうぅ〜!と思ったギリギリのトコロで、今度は少女の裸のオンパレードですよ。 何だよこの映画はよぉー!幼女性愛者ご用達(ってか限定)作品なのかよぉぉー!!
と、ブチキレそうになった所でようやく話が動き出しました。 話はとある謎の寄宿学校にいる少女達の様子(1年間)を淡々と追っているのですが、最初は新入生イリスの視点。その次は4年生のアリスの視点。最後が6年生でもう直ぐ卒業のビアンカの視点という3部構成にして、この学校で暮らす少女達の成長の変遷?それぞれの年代の葛藤や思惑等を見せています。
とにかく不思議がいっぱいで、まず観客の興味を引くのが「夜になるとビアンカはどこに行って何をしているのか?」だろうと思うのですが、映画ではこのネタだけは種明かしをしています。 逆に言うと、このネタだけしか種明かししてくれないので、その他の疑問・・・例えばこの学校に寄宿している少女達はどこからどういう事情でやって来て、最終的にどこに行くのか?この学校の設立(運営)目的は何なのか?4年生から1人だけ選ばれて学校の外に連れ出される子供がいるのだが、彼女はどこに行ってしまうのか?教師達は何か訳アリらしいが、どういう事情を抱えているのか?等々の疑問には一切答えを出してくれません。
学校から逃げようとして溺れ死ぬ子もいるし、まんまと逃げちゃった子もいる(が、逃げた子のその後は判らない) 男性を一切遮断した世界で、少女達は少女達だけの独自の世界を作って、ある意味「平和」に生きている。 映像も耽美的でやたら少女の裸や下着姿を見せ付けてくれるんだけど、演じている子役のお嬢ちゃん達がみんな恐ろしい程愛らしい顔と美しくスラリと長い足をしているので、見て損はありません(こらこら)
でも見ていて物凄く精神的に不安定になると言うのか・・・えも言えぬ恐怖感に襲われるんですよ。 特にビアンカが学校を卒業した後のラストシーン、無邪気に噴水で水と戯れるビアンカの様子には、何か胸がざわざわするような言葉に出来ない不安感でいっぱいになりました。
何がそんなに自分を不安にさせるんだろう?と考えても答えが見つからない。 それは、この作品が様々なネタの答えをほとんど何も明らかにしてくれない事に起因しているのかもしれません。 明確な答えがないと納得が出来ない、と思う一方で「こういう作りだからこそこんなに不安感が襲うのか?」もしかしたら作り手の意図にハマってしまっているのかもしれない・・・という不思議な感覚に襲われる作品でした。
ま、ぴよがノータリンだから訳が判らなかっただけかもしれません(苦笑) でも少なくとも「スッキリしないと気が済まない」というタイプの方には決してオススメはしませんよ。
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