2006年11月11日(土) |
ナチョ・リブレ 覆面の神様 |
監督:ジャレッド・ヘス 出演:ジャック・ブラック ヘクター・ヒメネス アナ・デ・ラ・レグエラ、他 オススメ度:☆☆☆☆
【あらすじ】 貧しい教会の孤児院で料理番をするイグナシオは子供達に新鮮な野菜を食べさせたいと思い、子供の頃から憧れていたルチャ・リブレ(メキシコで人気のプロレス)に出場してファイトマネーを稼ごうと画策。しかし教会ではプロレスが禁忌な為に素性がバレないように覆面をして「ナチョ」という名で出場した。こてんぱんにやられたものの、その負けっぷりが観客にウケて人気を博し、更に負けてもファイトマネーが貰える為に次々と試合に出場するナチョだったが・・・
【感想】 ジャック・ブラック主演の新作B級コメディ。 本作の主人公「ナチョ」は、メキシコに実在するプロレスラー「フライ・トルメンタ」が下敷きになっている。 話の内容が「タイガーマスク」と被っているので、ネット等で検索すると「フライ・トルメンタはタイガーマスクのモデルと言われている」等と説明されているモノもありますが、実際はフライ・トルメンタのデビューよりもタイガー・マスクの原作コミックの発表の方が早いので、メキシコにタイガーマスクを地で行く人がたまたま偶然現れたというだけの事のようです。
ま、出自の順番説明なんてどーでもいいです。 まず前置きをしておかなければいけないが、本作の「オススメ度」はジャック・ブラックファンだけに対するモノです。 B級おバカ映画ファンにもウケが良さそうな予感ですが、正直B級おバカ映画好きさんでもダメな人はダメでしょう。
とにかく下らなくてギャグもゆるゆるの「超脱力系」 コメディ度も「ぎゃはははは!」じゃなくて「プッ!アホかこいつら(苦笑)」程度のゆるさなので、コメディのクオリティに厳しい人には余り向かないタイプの作りだと思います。 プロレスネタですが所詮素人役者のプロレスなので、頑張ってはいるもののアクションとしてのクオリティも低い。
それでもハマった人には最強な手合いですよ! ぴよは元々ジャック・ブラックが大好きなのでハマって当たり前なんですが、この映画を見てジャック・ブラック好きさんが更に増えてくれると尚嬉しい・・・何とも味のあるジャック・ブラックの魅力全開の作品です♪ バカでマヌケでお調子者で、だけど心は無垢で憎めないいいヤツ。そんなジャック・ブラックを見たいファンの気持ちを十二分に満足させてくれる「ゆるゆるほっこりコメディ」です。
アホみたいな特訓、ラムセスのパーティーに潜入して繰り広げるドタバタ等の小ネタは、笑えると言うよりも思わず苦笑するという感じの「どうしようもない感」が漂う寒さなんだけど(こらこら)、街で見かけた憧れのプロレスラー・ラムセスが孤児達を冷たくあしらう様を見て失望するナチョの様子の見せ方等、人情話への持って行き方はウマイ。
ナチョの相棒「ヤセ」が科学崇拝者なのに、どうして鷲の卵を飲むと強くなれると信じているのか?散々ラムセスにやられている最中に試合を見に来た彼女は、あの緊迫した状況で何故暢気に手なんぞ振ってられるのか? ・・・そんな瑣末な事(え?)にツッコミを入れてはいけません。 何もかも破綻しまくってどうしようもないのに、最後はうんと気持ちがいい♪ただそれだけの映画なんです!
と、散々持ち上げていますが、やっぱり万人ウケしない作品なのは間違いないです(苦笑) 「つまんねー」「金返せ」等の怒号が渦巻きそうですが、ハマった人だけが楽しめばそれでいいんですよ。えぇ。 そしてハマったぴよには最強の作品でした♪あぁ・・・同じ感性で楽しんでくれる人が沢山いてくれるといいんだけど(^-^;
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