2006年10月18日(水) |
ラブいぬ ベンジー/はじめての冒険 |
監督:ジョー・キャンプ 出演:ニック・ウィテカー クリス・ケンドリック ニール・バース、他 オススメ度:☆☆
【あらすじ】 希少犬種の母親から生まれたものの、雑種と交配したために毛色が違い商品価値がないので悪徳ブリーダーの父親に捨てられてしまった子犬。その子犬の「チビ」を14歳の息子コルビーが密かに「森の秘密基地」に連れて行って育てる事にした。チビの母親は多産を強いられて病気になってしまい、このままでは生命の危機!成長したチビは、森で出会った野良犬の「ベロンチョ」と共に母親を助け出そうと奮闘するのだが・・・
【感想】 1974年(日本公開は76年)に公開して大ヒット、その後コンスタンスに続編が製作されている「ベンジー」シリーズの新作。 コンスタンス、とは言ってもこのシリーズが最後に製作されたのが1987年「がんばれ!がんばれ!ベンジー」だから、今作が製作されるまでに15年以上は間が開いている訳ですね。(米公開は2004年) ちなみに本作の制作・脚本・監督は過去のベンジーシリーズを全て手掛けているジョー・キャンプ氏。ってかこの監督さんのフィルモグラフィを調べたらベンジー以外はほとんど仕事してないっぽい?今まで何やって食ってたんでしょうか(苦笑)
で、本作は「ベンジー」という名前を借りた全く新しい設定のお話。 可愛い垂れ耳ワンコに芸を仕込ませて映画にすれば、とりあえずは「ベンジーシリーズ」らしい。 74年版のベンジー、その後の続編のいくつかは子供の頃にTVで見た記憶があるんだけど、実は犬が可愛かった事以外は何も覚えていないんですなぁ。内容なんて全く記憶にない。 子供が見る動物映画なんて、動物が可愛ければ後はどーでもいいですもんね。
そんな訳で本作も、本当にどーでもいい話です(をい) 圧倒的に意地クソが悪く、人として全く価値のない父親が1人でヒール役を買っていて、動物保護管理局のデコボココンビが数十年前から死ぬ程繰り返されている手垢の付いたドタバタギャグを担当。 野良犬にこっそりエサをくれる、気難しいけど実は心優しく寂しがり屋の独居老人がいたり、経済的に困窮するのがイヤで息子や自分の身が危険に晒されていても離婚する勇気もないニートな母親がいたり・・・まあ、本当にステレオタイプのキャラがお約束な事をするだけの話ですね。
んで、今までのシリーズと何が違うかと言うと、本作は主人公ワンコが最初から「ベンジー」な訳じゃない事ですね。 劇中ではずーっと「チビ」と呼ばれています。で、このチビが「ベンジー」に選ばれるまでを描いてます。 ぴよは見ていてベンジーの相棒「ベロンチョ」の方がずっと顔も可愛いし仕草も演技もウマイと思ったんだけど、どうやらこのベロンチョは今作のベンジー役のオーディションの最終選考まで残ったものの、余りに快活過ぎるのでベンジーの役には合わない、と落とされたワンコなんだそーだ。
一応本作のウリは「CGも特撮も一切なしの、本当に動物に演技をしてもらって撮影した本物のナマ動物映画」という事らしいですが、別にイマドキ動物の動きや表情をCGで加工したからって目くじら立てる人なんていないでしょ。 動物が可愛ければ何でもOKですよ。この手の動物モノってのはさ。
ベンジーとベロンチョを演じたワンコは、本当に動物保護管理局から探し出した捨て犬君達だそーで、この映画の撮影後は監督さんのご自宅で2匹とも幸せに暮らしているそうですよ。 そういうフレコミも、動物好きさんにはポイントが高いんでしょうねぇ。 だからと言って映画の出来に左右される訳じゃないんですが(苦笑)・・・ワンコ好きの方、見に行ってやって下さいよ。
|