監督:マイケル・マン 出演:コリン・ファレル ジェイミー・フォックス コン・リー、他 オススメ度:☆☆☆
【あらすじ】 南米からの巨大犯罪組織の密輸中継地となっているマイアミ。マイアミ警察特捜課(バイス)のソニー・クロケットとリカルド・タブスのコンビは、旧知の情報屋が家族を惨殺された上に自殺した事に戦慄する。どうやら南米−北米を結ぶ密輸シンジケートに合衆国司法機関の合同捜査の極秘情報が漏洩しているらしい。事の重大さを知ったFBIのキジマは、合同捜査に関係のない(面の割れてない)ソニー達に白羽の矢を立て、潜入捜査で情報漏洩ルートを見つけ出そうとする。
【感想】 1984年〜89年までアメリカNBCで放送された同名タイトル人気ドラマの映画化。 日本でも「特捜刑事マイアミ・バイス」のタイトルで86年からテレビ東京系で放送されて人気を博したそうですが、ぴよはタイトルは聞いた事がありましたがドラマは1度も見た事がありませんでした。
そんな訳で、元ネタのドラマとの違いが全く判らないのですが、どうやら噂によると主役コンビの名前とマイアミが舞台になっているという部分が同じだけで、後は全くのオリジナルストーリーになっているらしいです。
きっとドラマのファンには不満ブリブリなんだろうなぁ〜・・・と軽く予想は付くのですが(苦笑)、映画だけを見ている分にはワイルドなコリン君とジェイミー・フォックスのコンビはなかなか息が合ってるように見受けられます。 「マイアミ・バイスというのはこーいうモノなのだ!」という先入観がない分、キャラを楽しむのは問題なしです。 マイケル・マン監督らしい、クライマックスの派手な銃撃戦もオイシイですし、舞台もマイアミと南米を何度も行き来して映像的にも金が掛かっていて「うーん♪ハリウッド映画を堪能させて頂きましたー♪」という一定の満足感はあると思う。
それにしても・・・金が掛かってる割には小粒な印象です。←あれ?今日も吠えか?(^-^;
そもそも「潜入捜査」というのは、そんなに派手なモノじゃないんだろう。 終始派手にドンパチやりまくったら潜入捜査でも何でもありませんから当たり前っちゃー当たり前なんですが、絵的には面白味に欠けますわね・・・よく言えば「リアルを追求した」ってトコロなんでしょうけど、会話での丁々発止で相手の出方を探ったりするシーンばかりでは、スクリーンを眺めているコッチは段々飽きてきちゃいます。
それを飽きさせないように、コリン君とコン・リー嬢のエッチな絡みシーンで間を持たす訳ですが、この2人が恋に落ちるのが唐突過ぎて着いていけないんですよ。 南米組織にアジア人の女性が入り込んでいるという奇妙な絵は、意外な事にうまい具合にマッチしているんですが、コリン君と彼女の組み合わせは余りにも唐突過ぎて、正直言ってちょっと白ける。
それに・・・この映画の結末を見て納得行かない人も多いんじゃないかと思う。 余り詳しく書くとネタバレになってしまうのでアレですが、少なくとも「スッキリしない」刑事ドラマ程消化不良感がつのるものはありません(苦笑) 「コレが潜入捜査の実態だ」「結局現場はこんなもんなのだ」「コレこそがリアルな世界なのだ」と言われたらソーデスカとしか言いようがないのですが、少なくとも「踊る大走査線」シリーズで大喜びしている日本人にはウケが悪そうな予感。
実は映画見ていて「よく出来てるなぁ!」と思ったんですが、だからと言って「面白い」とも思わなかった。 結局はこの映画に何を求めてるのか?という、こちら側に問題があったんだったんだろうと思いますよ。 バンバン銃撃戦やって、派手なアクションシーンをこれでもかー!と見せてくれる脳味噌カラッポ映画を期待していると、ちょっと肩透かしを食らったような気分になってしまう。
そういう人は「M:i:3」でも見て溜飲下げましょう。(苦笑)
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