監督:長澤雅彦 出演:多部未華子 石田卓也 郭智博、他 オススメ度:☆☆−
【あらすじ】 24時間掛けて80キロの道程を歩くという高校生活最大のイベント「歩行祭」、高校生活最後の歩行祭を迎える甲田貴子は、自分の中で密かな賭けをしていた。それは1度も会話した事のないクラスメート「西脇融」に話しかける事。そんな簡単な事が出来ない理由が貴子にはあった。でも親友にも理由を言えず1人秘密を胸に秘める貴子。いよいよ最後の歩行祭が始まり、貴子は友人達と歩き出すのだったが・・・
【感想】 恩田陸氏著の同名タイトル小説の映画化。 本作の原作は第2回「本屋大賞」を受賞し、当然だけどバカ売れしているそうです。 昨年公開になって大ヒットした映画「博士の愛した数式」が第1回の本屋大賞作品でしたよね。これは期待大です♪
・・・と、すんげー期待していたんですが「どーもなんだかなぁ」な作品でした(涙)
本作は「歩行祭」というイベントを淡々と見せて、そのイベントの様子を見せる事で、「友情」の大切さだったり「青春」を謳歌する高校生の等身大の姿を清々しく見せる・・・という趣向な訳です。 元々青春映画って余り得意なジャンルじゃない(ってか、ぴよが年齢的にすっかり賞味期限切れしてるんだな)んだけど、根本的に見ててぜーんぜん面白くないし、感動もしないし、ジーンともしないんですよ。
主人公の貴子、それから西脇が何を考えているのかさっぱり判らなかったんですわ。 この2人は実はとんでもない関係なんですが、その事について本人達はどんな気持ちを抱えて高校生活を過ごし、どんな気持ちでお互いを見つめ合い、そしてどうして「何としてもこの歩行祭で会話をしなければ!」と貴子が思ったのかが、映画を見ていてはっきり判らない。
お互いが「アイツは私(俺)の事を絶対に嫌ってるよ」と思っているものの、じゃあアンタはどーいうつもりで何を思って相手を見つめてるのさ?という部分には全く触れないので、その視線にはどんな感情があるのかが判らない。 映画中ではクラスメートに「お互い好き同士なのに、恥ずかしくて声が掛けられないんだネ♪」と誤解されて散々茶化されるシーンが出てきますが、それはそれ、これはこれで、観客には主人公2人の心の中をもう少し説明してくれてもいいんじゃないの?と思ったんですよ。
それからNYに転校していった友人の弟が・・・コイツ、はっきり言ってジャマですよ(苦笑) ってか、セリフが絶対に変です。西脇に「アンタは兄弟いないの?」と聞いた時、西脇が「いない」と答えると、今度はその返事に対して「ホントにいないの?秘密の兄弟はいない?(←はっきり覚えてないけど、こんなよーなセリフ)」と更に聞き返して来るんですわ。 こんな質問するヤツ、世の中にいますか?「兄弟いる?」「いない」で会話終了でしょ。あり得ませんヨ!
映画中に「はぁ?」と腰が砕けそうになるアニメーションも登場して、何が何だか訳判りませんわ。 なぁ〜んかエピソードも退屈で・・・居眠りこそしなかったものの、睡魔に襲われて辛かった事、辛かった事。(^-^;
少なくとも本作を見て「これは面白い!原作を買って来て読んでみよう!」とは思えなかった。 逆に原作を先に読んでおけば、本作を楽しむ事が出来るんでしょうか?よく判りません。 原作はバカ売れしてるらしいので、きっと素晴らしい作品なんでしょう。でも映画の方はちょっとな・・・(苦笑)
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