2006年03月06日(月) |
僕のニューヨークライフ |
監督:ウディ・アレン 出演:ウディ・アレン ジェイソン・ビッグス リスティーナ・リッチ、他 オススメ度:☆☆☆−
【あらすじ】 NYマンハッタンに住むコメディ作家のジュリーは、女優の卵の彼女アマンダと同棲中。ジュリーの目下の悩みは恩はあるものの多額のマージンを持って行くマネージャーとの契約更新をするべきか否か、それからアマンダがここ半年間ずっと性交渉を拒み続けている事だ。そんな彼が唯一相談出来るのは同業の先輩作家ドーベルだけ。そんな「人生の師」であるドーベルにアマンダの話をすると「彼女は浮気している」と言うのだ・・・
【感想】 第60回ヴェネチア映画祭オープニング作品。 製作は2003年のようですが、ようやく日本で公開ですね!ウディ・アレンの(日本公開順では)最新作。 ウディ・アレンもついに70歳代突入ですかぁ〜。この方本当にスゴイですよね。70歳という年齢になっても尚、今も1年に1本のペースで映画を撮り続けているんですから・・・正に驚異の映画人ですわ。
本作、原題は全く違う。ちなみに原題は「Anything else」 全く違うこの邦題・・・しかも内容も全くと言っていいくらいこの邦題と噛み合わないからスゴい(笑) でも配給会社が何故この邦題を付けたのかは判らなくもない。まず1つに「ウディ・アレン」と言えば「NY映画の旗手」と言われるくらい、ウディと言えばNY・NYと言えばウディというイメージが確立しているという事。 それから・・・本作の内容が、ウディ自身に非常に被るような気がするからじゃないだろうか?
もっとも、ウディは何を演じても何を撮ってもウディじゃないか!と言われればその通りなんですが(苦笑)
そんな訳で、本作もウディ節は炸裂しています。全編何もかもがウディにまみれています。 さすがに自分が主人公で若いおねーちゃんとラブラブするのはもう難しい・・・と自覚したのでしょう。本作は若いコメディ作家を主人公に据えて、自分は主人公に助言を与える変人オヤジの役を演じています。 脇役に下がったように一瞬見えるものの、ウディのキャラは思いっきりウディであるだけでなく、主人公ジュリーのキャラクターすらもウディが若返っただけのようなキャラなのには驚きです。 要するに、ウディが自分で演じられない「若いオニーチャンの役」を、若手役者を使って遠隔操作したようなもんです(笑)
だから同じキャラの「若ウディ」と「老獪なウディ」がやりとりを繰り返して人生再出発させる話、ってな感じ。 相変わらずセリフ多い&長い&人を煙に巻いたよーな喋りですよー(笑)お約束通りNYの古きよきスポットがバンバン劇中に登場しますし、使用されている楽曲もいかにもウディ!な選曲。 もしこの映画をDVDレンタルで見たら、10年前の作品って言われてもわかんなかっただろーなー(をい)
ジュリーの彼女・アマンダを演じてるのはクリスティーナ・リッチ嬢。 彼女独特のコケティッシュ(小悪魔的)な魅力がふんだんに出ていて、すんごく可愛い。男性が見たら騙されても騙されてもそれでも離れられない魅力を持った女に見えるのか、それとも「こんな尻軽バカ女、シャレになんねー!」のか? 浮気しておいて、バレると開き直ってすんごい言い訳カマしてくれるんだけど、ぴよはこういう女の子ってなんだか妙に魅力を感じて嫌いになれないですねぇ♪
で、話は元に戻るんですが・・・ この作品の邦題が何故「僕のニューヨークライフ」なのか。←あぁ、そこに戻りましたか、と(笑) それはこの映画のオチ?とウディの実生活が微妙にシンクロしているからじゃないかと思ったんですよ。 以下、ネタバレにつき文字隠します。読みたい方はドラッグしてください
【NYと彼女を愛したジュリーは、最終的にNYを捨て彼女と別れてカリフォルニアに向かう。そしてNYの街を愛して撮り続けたウディは、本作を最後にNYに決別しロンドンに移住した。】
ウディのファンで彼の実生活の行動をご存知の方だったら、本作を見て展開とオチを知れば、中には感慨深くこの邦題を読む方もいらっしゃるかもしれません。 ですが・・・ウディに対して興味のない人が見たら「はぁ?それで?」になっちゃいそうな小品ですよネ(苦笑)
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