監督:チャズ・パルミンテリ 出演:スーザン・サランドン ペネロペ・クルス ポール・ウォーカー、他 オススメ度:☆☆☆+
【あらすじ】 華やぐNYのクリスマス・イヴに、悩める人々がいた。認知症の母の看病に明け暮れるバツイチ独身女性ローズ、婚約者の嫉妬深さに悩む美女ニーナ、ニーナを愛するが故つい嫉妬深くなってしまうマイク、偶然出逢ったマイクに執拗に付きまとう老人アーティ、病院に入院した時に迎えたX'masが一番幸せだったと語るジュールズ、そしてローズの母の病室の向かいの部屋に来た謎の見舞い客・・・そんな彼らが聖なる夜に小さな奇跡に出会う。
【感想】 クリスマスシーズンの今見ないで、一体いつこんなタイトルの映画見りゃいいんだいっ! そんな「思いっきりクリスマス・イヴの映画」ですよ。キャストが余りに豪華なので、これは見逃してはいけない!と思って慌てて見に行って来ました。(ぴよが住んでる名古屋では23日で公開終了らしい)
舞台はクリスマス・イヴのNY。様々な悩みを抱える人達の姿をアトランダムに見せる群像劇で、しかも各エピソードの登場人物が微妙に繋がっているよーな・・・って、こりゃー「ラブ・アクチュアリー」のパクリですね!って感じなんですが(苦笑)
実際に見ていると、それ程「ラブ・アクチュアリー」を意識する事はありません。 これはきっと「ラブ・アクチュアリー」のエピソードが全て「愛」に集約されていくというテーマだった一方で、本作はほとんど恋愛の匂いを出さず、「生き方」とか「人生観」みたいなモノが柱になっていたからだろうと思われます。 「ラブ・アクチュアリーと混同されないように、なかなか上手く住み分けしましたネ?」ってな感じでしょうか(笑)
個々のエピソードが、割とよく出来ていると思いますヨ。 ラブ・アクチュアリー程登場人物が多くないので観客がエピソードに着いていきやすいし、各々のエピソードを見せる分量の配分もよく考えられてある(観客が見たい役者のエピソードの分量は多く、どーでもいいヤツは少ない。笑) 更には、公式サイトでも名前を明かさない「謎の男」というサプライズ俳優を用意して、でもそのサプライズが「この人誰?」ではシャレにならないので、ちゃんと誰が見ても「わ!この人がサプライズだったんだぁ♪」と直ぐに判る役者を出演させているという辺りも実にソツがない。
誰が見てもいい気分になれる「クリスマス映画」として、とてもキレイにまとまっていると思いますが、これだけのいい役者を使った割りには余りにも華がなかったし押し出しも今ヒトツだった、という感じはしなくもありません。 決して悪くはないけど、でも絶賛するほどのパンチもない。描写も巧みだし役者の演技も配役もいい、なのに絶対に興行収入は見込めないような「小品」になってしまっている。
売れる映画が「いい映画」だとは決して思わないけど、映画は客に見てもらってナンボでしょ?と言いたくなる。 「これだけの役者といいネタ持ってて、どーしてこんなに地味で小粒になっちゃったんでしょ?」と、首をかしげたくなっちゃうような勿体無い作品ですわ・・・
しつこいよーだけど、決して悪くないんだけどなぁ〜(てか、かなりいい話なんだけどなぁ〜)
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