監督:テリー・ギリアム 出演:マット・デイモン ヒース・レジャー モニカ・ベルッチ、他 オススメ度:☆☆☆−
【あらすじ】 時は中世、フランス支配下のドイツ。兄ウィルと弟ジェイコブのグリム兄弟は、いかさま魔物退治で賞金稼ぎをしていた所を遂にフランス軍に逮捕されてしまう。将軍に、ある村で起こっている連続少女失踪事件の真相を解き明かせば処刑は見逃してやると言われ、調査に向かう事に。村の「呪われた猟師の娘」アンジェリカの案内で、森の奥深くにある謎の塔に辿り着いたグリム兄弟は、この塔にまつわる女王の伝説を知る。そしてこの森で異変が起り始めていたのだ・・・
【感想】 「赤ずきん」「ヘンゼルとグレーテル」「白雪姫」など、誰でも子供の頃に1度は読んだ事のあるグリム童話。この童話集を書いたグリム兄弟の伝記・・・じゃなくて、もしグリム兄弟が執筆したこれらの話には元ネタがあって、グリム兄弟が実際に体験した事が元になっていたとしたら?という架空のお話です。 テリー・ギリアム監督作品というのは結構クセがあると思うんですが、逆にクセがあるからファンも多い。
面白いアプローチだと思うんですよね。 グリム童話を1つも知らないって人は世界中探してもなかなかいないでしょうから、話の随所に現れるグリム童話の数々のネタやエピソードは誰が見ても判り易いし、舞台が中世ヨーロッパというのも絵的に楽しめる。 マット・デイモンの金髪は猛烈な違和感があるけど(苦笑)、弟ジェイコブを演じたヒース・レジャーは可愛いじょ♪ コレはなかなか面白い組合せだと思うな・・・逆立ちしてもドイツ人には見えない、ってのは痛いけど(^-^; 後、見た人の95%くらいは溜息を付くであろう・・・モニカ・ベルッチは恐ろしい程美しい!
こりゃー、面白くならなくちゃウソだな。ってか期待しない方が間違ってる! ・・・というぴよの思惑を、うっすらと裏切ってくれました(薄涙)
何がいけないのかよく判らないが、どこか薄っぺらい印象の作品でしてネ。 テンポがそれほど悪いとも思わないし、余り笑えないけど(をい)コメディっぽく見せるシーンもそこそこ挿入して観客を楽しませようという気概は充分感じるんですが、どーにもこーにも「小粒なファンタジー」という印象。
グリム童話というと「子供に道徳を説く」「ファンタジー」では片付けられない毒を持った、ちょっとダークな世界観のある作品集だとぴよは思うんですよね。 そんな「ダークな世界観」というのは本作にも充分に生かされているとは思った。 要するに、絵的にかなりグロいシーンがある。特に虫が嫌いな人は本作を鑑賞するのにかなりの覚悟が必要かと。
モチーフとしては充分面白くなりそうなのに、グリム童話のエピソードを話の中に盛り込むのに忙しくて、肝心の映画としての本筋部分が甘くなってしまったのか?盛り上がりそうで今ヒトツ盛り上がらない、微妙に平坦な作りの作品に仕上がってしまったという感じか。(^-^; モニカ・ベルッチ降臨辺りのシーンはかなりワクワクしたんだけどなー。それ以前が長過ぎたのか?
コレはツッコミ入れちゃーいかんのかもしれないが・・・ 舞台は「フランス支配下のドイツ」ですが、村人もフランス軍将軍も、それから主人公のグリム兄弟(ドイツ人)も、非常に流暢な英語で会話されますわ・・・英語はやっぱり世界の共通語っすかねー(コラコラ)
この内容なら別に無理して売れっ子ハリウッド俳優使わなくてもいいよーな気がするし・・・むしろ絵作りをここまでしっかりやる気があるなら、配役もちゃんと史実に則ってドイツ人俳優に演じてもらった方がよかったかも?
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