ぴよの映画めった斬りコーナー
ぴよが見た新作映画・ビデオ・DVDを個人的趣味でぶった斬るコーナー
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【ネタバレも含んでますので注意してねん♪】

2005年07月26日(火) 亡国のイージス

監督:阪本順治
出演:真田広之
    中井貴一
    勝地涼、他
オススメ度:☆☆☆+


【あらすじ】
東京湾沖で演習中の海上自衛隊が誇る最新鋭防衛システムを搭載したイージス艦「いそかぜ」が、亡国の対日工作員ヨンファと共謀した宮津副艦長によって乗っ取られた。彼らは米国から盗んだ特殊兵器「グソー」を首都に標準を合わせて日本政府に脅しを掛ける。政府はグソーに対抗出来る新型兵器を利用し「いそかぜ」を消滅させようと検討を始めるが、その頃いそかぜの先任伍長「仙石」は艦に残された自分の部下「如月」救出の為に単身いそかぜに潜入していた。


【感想】
福井晴敏氏著の同名小説の映画化。
今年は「福井晴敏祭り」でしょうか?「ローレライ(2005.2.24鑑賞)」「戦国自衛隊1549(2005.6.14鑑賞)」そして本作と、立て続けに福井氏の原作(戦国自衛隊の元ネタは半村良氏ですが、1549は福井氏が書いているそーだ)が映画化されてますよね・・・たまたまなのか、それとも世の中の人が好きそーな「○○3部作」みたいな企画モノだったんでしょうか?

さて、本作。
原作を友人から借りました!・・・ですが読む前に映画の方を見ちゃいました(^-^;
ぶっちゃけ言うと、ぴよは「ローレライ」も「1549」も「コレってなんだかなぁ〜」という感じだったんですよ。だから本作も余り期待していないと言うか、もっと言うと「コレもクソなんちゃうん?」くらいに思ってたんですが(をい)

本作、海上自衛隊+航空自衛隊の全面協力が得られたそーでして、そりゃーリアリティのある凄まじい迫力と厚みのある映像作りがされていますヨ。
日本もハリウッド並みに「お役所さん」がバックアップしてくれるご時世なんですねぇ♪・・・でもうがった見方をするとイラク派兵になるのが怖くて自衛隊志願者が減ってるの?だから映画に全面協力して自衛隊のイメージアップを図ってるの?くらいには思っちゃいますけど(笑)
まあ一介の映画好きにとっては自衛隊の思惑なんてどーでもいいです。映像にリアリティが出れば万事OKっす♪

そんな訳で、後はどーでもいい「マンガのよーな話」でした(をい)
マンガのよーな話ではあるけど、演じてる役者が豪華だし絵もなかなか迫力があるので、なんだか誤魔化されて押し切られちゃって、うっかりジーンとしちゃったりするんですけど(苦笑)

勿体無いなぁ〜と思ったのは、寺尾聰氏が演じる宮津副艦長のキャラクターでしょうか。
自分の部下の精鋭部隊を丸々国家反逆者にさせるには、寺尾氏の演じるキャラクターに余りにもカリスマ性が乏しい。この作品の作りだと単なる「息子の敵討ち」をする燃え尽き症候群のオッサンにしか見えない(コラ)
宮津氏自身に「国を憂う」という気持ちを強く持っているという部分を強調しなければ、単なる息子の敵討ちに自分の部下を利用した「トンデモ上司」になってしまう。

他にも、どーしてここでお嬢ちゃんが出て来るんすか?という謎の少女の存在(原作に出て来るのかな?)も、全く登場して来る意味も意義もなければ完全に映画から浮いてますし・・・かなり強引な登場なので、もしかしたら原作では重要な役割を担ってるのかもしれないなぁ〜、なんて思いながら見てたんですがね。

要するに映画見ながら思ってたのは、「コレってもしかしたら原作本を読んだら相当面白いのかも」という事。
勧善懲悪なヒーロー物だけど、映画の中では余りに説明不足な「犯人側の心理描写」が、きっと原作では丁寧に描かれているんではないだろうか?と思わせる作りなんですよ。
マンガっぽい「在り得ねー!」という展開も、活字で読んで頭の中で絵を想像したら・・・と考えると相当面白そうな予感。

残念なのは、せっかく面白そうな予感を沢山漂わせてるのに、「映画」として消化し切れなかった事でしょうか。
原作本の方がきっと数倍面白そうな・・・原作本と映画、どちらを先に見ればよかったのかな?







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