2005年04月14日(木) |
失われた龍の系譜 〜トレース・オブ・ア・ドラゴン〜 |
監督:メイベル・チャン 出演:ジャッキー・チェン ファン・ダオロン(ジャッキーの実父)、他 オススメ度:☆☆
【あらすじ】 アクションスターとして今尚世界の映画界の頂点に立つ男ジャッキー・チェン。彼はある日父親から衝撃的な事実を聞かされたのだ。「お前には異母兄姉が4人いる」―長い間自分は一人っ子だとばかり思って生きて来たジャッキーは戦慄する。 そして今まで語られなかった両親の生い立ち、それは想像を絶するモノだったのだ。
【感想】 本作はジャッキーの母親が病気になった事をきっかけに父親が初めて語った「両親の真実」を、ジャッキーがプライベートフィルムとして記録し、ドキュメンタリー映画として掘り起こしたものだそーです。(母親は2002年に亡くなりました) ジャッキーファンとしてこの作品だけは外せないだろう!と勢い勇んで映画館に行く・・・ぴよが住んでる名古屋では単館上映館1館だけ+最初っから朝1回だけの上映っすよ。ナメてますっ!!(涙)
てな訳で本作ですが。 基本的にはジャッキーの父親の語りが中心で、それに当時の様子の記録映像を被せたり、ジャッキーの異母兄姉に直接インタビューを取って流したりもしてます。まあ本当によくありがちなドキュメンタリー映画の作り。 ジャッキーも勿論登場しますし(基本的には出ずっぱりとも言えるでしょうなぁ・・・)語るシーンもありますが、基本的にはジャッキーの生い立ちではなくて「ジャッキー・パパの歴史」がメインの話ですね。
・・・ナルホド。こりゃージャッキーファン以外の人は見に来ないだろーし、ましてやファンも肩透かしだ(爆)
ジャッキーが初めて知った事として多分一番衝撃的だったであろう話は「自分に異母兄姉がいる事」だろうと思うんだけど、映像を見る限りそんなに衝撃を受けてるとも思えないんだな。 もっとも、この映像を取る前に父親には一通り聞かされてるんだろーしね、何も改めてビビったり涙したりするのも白々しいからフツーの顔してて構わないんですが(苦笑)、それにしてもジャッキーパパの語る話はスゴいネタがてんこ盛りです。
この作品、中国や香港・台湾ではまだ公開されてないそーですが・・・いやぁ〜!今のこの時期にかの国でもしも公開された日にゃ〜シャレになりませんわよ(^-^; なんつったって、パパの家族は軒並み日本軍に殺されてて、しかも南京大虐殺の際には日本兵が若い女を片っ端から捕らえては慰み者にして、更に最終的には老女までもが慰み者にさせられたとか言ってんですから。 更にパパの語りに被せてある映像は、日本軍が次々と残虐な方法で中国人民を処刑する姿のオンパレード。 ・・・勘弁して下さいよぅ〜!マジでこの映画、今公開するの問題あるってぇ〜!(^-^;
パパが中国本土に息子達を残して香港に逃げて来たという理由はすごく判り易い。と言うか、あの時代に本土から台湾や香港に逃げて来た人なんてほとんどがパパと似たり寄ったりの境遇でしょ。 そんな訳で、元・国民党の工作員だったパパは文化大革命や共産党の事を割りと辛らつに見ています。しかも酒の酔いに任せてなのか?結構大胆に語っちゃったりしています。 まあ、共産党批判シーン多めですから・・・この作品が中国で上映される可能性は低いでしょう(ホッ)
結局タイトルの「失われた龍の系譜」というのは、ジャッキーじゃなくてパパの事なのよね。 ぶっちゃけ言うと、ジャッキーのパパの話でなければ多分映画にもならなかったであろう・・・きっと香港に移住した元国民党員にとっては「別に驚く程の昔話でもないでしょ」程度の話なんだろーなー、とぴよは思ったんですが。
それにしても、ジャッキーパパってば物凄く胡散臭いんです(笑) 当のジャッキーですら時として苦笑いしながら話を聞いてるくらいですから…パパの話の信憑性はいか程か?(^-^;
そうそう。ジャッキーのカラオケシーンもあんのよ♪それから映画冒頭はジャッキーの名作シーンてんこ盛り♪ まあ、ジャッキーファンは冒頭シーンとカラオケシーン、そしてジャッキーの幼少時代の秘蔵写真が見れるという特典だけにウエイトを置いて見に行けば、多少は溜飲も下がるというモノでしょう(苦笑)
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