監督:樋口真嗣 出演:役所広司 妻夫木聡 香椎由宇、他 オススメ度:☆☆☆+
【あらすじ】 1945年8月、広島に原爆が投下され大戦は終局へ向かっていた。海軍軍令部の浅倉大佐は更なる原爆投下を阻止すべく長らく現場を離れていた絹見少佐を艦長に抜擢、ドイツ軍から接収した潜水艦「伊507」で原爆搭載された戦闘機が離陸するテニアン島爆撃の命令を下した。余りに無謀な作戦に見えたが、実は伊507には「ローレライ」と呼ばれる特殊な敵艦探知システムが搭載されていたのだ。
【感想】 福井晴敏氏著のベストセラー小説「終戦のローレライ」の映画化・・・だとばっかり思ってたら、そうではなくて最初から映画と小説を連動させて発表しようという企画で立ち上げて書かれた作品だったんですネ。全然知りませんでした。 小説の方は先に2002年12月に発表されて、吉川英治文学新人賞や日本冒険小説協会大賞を受賞しています。 ちなみにぴよは小説未読です。だから小説を先に読んでる方とは感想がかなり違うんじゃないかと思う。
小説は結構な長編作品なようなので、きっと映画ではかなりエピソードや説明を端折っているであろうと推察。 たぶん最も端折られてる部分は「ローレライ・システム」の設定に関する説明なんじゃないかと思う。 だって・・・ちょっとびっくりするくらいお粗末過ぎるシステムなんだもん。←いきなり吠え(笑)
小説版も「ローレライのウィッチ(魔女)」は日本語ベラベラのクウォータードイツ人カワイコちゃんなんでしょうか? とてもじゃないけどたかだか1/4しか日本人の血が入ってない子には見えませんがネ・・・まー余り意地悪言うのもな。
それにしても余りにリアリティのない話です。←また吠え リアリティがなさ過ぎるので、それが返って幸いしたのか?ツッコミ入れる事も忘れて、このマンガちっくな話を意外とすんなり自分の中で受け入れて楽しめちゃったというのが正直なトコロか。 何より妻夫木クンは相変わらず可愛いからネ♪どーしてこの時代の下士官達に一人も坊主頭のヤツがいないのか?なんてつまんない事考えちゃ〜ダメ。だって誰も妻夫木クンの坊主姿なんて見たくないんだもーん(笑)
設定とか展開諸々がむっちゃくちゃなので、そこんとこザックリ自分の中でぶった斬って人間ドラマ部分だけを楽しんでいたのですが、さすが「踊る大走査線」を作った亀山プロデューサーが製作しただけはありますヨ、魅力的なキャラクター作りをしていてきっちり泣かせシーンも盛り込んで磐石ですわ。
上に「マンガちっく」と書きましたが、監督の樋口氏は元々「ゴジラ」シリーズの特撮監督や「エヴァンゲリオン」の絵コンテと脚本、他にも「ドラゴンヘッド」の視覚効果デザインや「CASSHERN」のバトルシーン絵コンテ等を担当して来た映像専門畑の方でして、本作が実写長編映画の初監督作品のようです。 そのせいもあるのか?潜水艦内の様子等の映像視覚効果には非常にこだわりを感じさせてくれて、ぶっちゃけCG部分はちょっとお粗末かなぁ〜とも思えますが、「宇宙戦艦ヤマト」世代の方だったら何か懐かしいよーなお楽しみ感は充分に味わえるんじゃないかと思いますネ。
ツッコミ出したらキリがないですが、ドラマとしてはきちんと楽しめるように作られていると思いますよ。 いかにもフジテレビが作った映画だなぁ〜という、正にフジテレビらしい作品と言えるでしょう。
フジテレビの月9ドラマは欠かさず見る!という方には間違いなくオススメ出来ますネ(笑)
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