ぴよの映画めった斬りコーナー
ぴよが見た新作映画・ビデオ・DVDを個人的趣味でぶった斬るコーナー
ぴよと意見が合わないからっていじめないでぇ〜ん!(^_^;)
【ネタバレも含んでますので注意してねん♪】

2005年01月29日(土) ソニー SONNY

監督:ニコラス・ケイジ
出演:ジェームス・フランコ
    ミーナ・スヴァーリ
    ブレンダ・ブレシン、他
オススメ度:☆☆☆


【あらすじ】
1981年、ニューオリンズの歓楽街に軍を退役したソニーが戻って来た。12歳から母親仕込みで男娼をし、その美貌とテクニックで「伝説」と呼ばれた彼が戻って来るのを、娼館を営む母ジュエルは心待ちにしていた。だがソニーは堅気になりたいと口論になる。長年娼館に出入りしているケチなコソ泥ヘンリーは、ソニーが堅気になるのを応援してくれるのだが・・・


【感想】
ぴよ大好き♪の俳優ニコラス・ケイジが初めて製作・監督に挑戦した作品。
「俺の映画なんだし俺の名前で客寄せすんだから、ぷちカメオ出演くらいはしなくっちゃな♪」てなノリでご本人もちょこっとだけ登場するんですが、これがまた・・・ズラが似合い過ぎ!(爆)
つーか、個人的には「ご主人様!痛めつけて下さいっ!!」の役をやって欲しかったんだけどなーと(うふ)

話は、ニューオリンズの娼館で子供の頃から男娼として生きてきた青年ソニー君が、何とかして這い上がって堅気として真っ当な生活を営みたいと苦悩するものの、世の中そんなに甘い訳ねーよな・・・ってな話です。

堕落したいわゆる「底辺の生活」を送る人間というのは、どこの国にもいつの時代にもいる。
そしてそういうズンドコ生活にどっぷり身も心も浸り切った人間というのはなかなか抜け出せない。
本人がいくら真っ当に生きて行こうと努力しても、必ずそれを邪魔するヤツが出てくるし、仮に自分の周囲が応援してくれても世間は彼の過去を知るやたちまち偏見の目で見るだろう。

そんな訳で、ソニーもやっぱり周囲に足をひっぱられ、周囲の偏見に晒されて、更には憧れだった「一般ピープル」がよっぽど自分よりも薄汚れていると知って絶望した彼は、やっぱり元の男娼暮らしに舞い戻って来ちゃう訳ですが。
彼も26歳という自分の年齢を鑑みて、自分の将来に多大な不安を抱えているのが痛い程判る。自分のおかんだってきっと若かりし頃はぶいぶい言わせた娼婦だったんだろーけど、今見る限りただの怪物にしか見えんし(コラ)、自分だっていつまでも「伝説」と呼ばれる立場でいられるハズもない。

ムダな抵抗なんだよね。
憧れのレストランに食事に行ったソニーのおかんとコソ泥のヘンリー、テーブルマナーやドレスコードがイマイチ判ってなくて店から浮きまくってる。店員から「マナーが守れないなら出てけ」と言われると、自分達のマナーの悪さよりも「コイツら、俺達がこんなズンドコ野郎だと思ってバカにしやがって!」みたいな逆恨みしてる(ようにしかぴよには見えない)
長年の劣悪な生活で身も心も完全におかしくなっちゃってる。ソニーはそんな風になりたくないと必死にもがくけど、生まれた時からそんな環境で育った彼には一般人に対する憧憬はあっても同化は出来ない。

だからどんなに愛しても、娼婦の彼女がかつて自分が憧れたのと同じように「何とかしてここから抜け出したい」と切実に願っていても、彼女が共に手を取り合ってここから逃げ出そうと涙ながらに懇願しても、結局ソニーには彼女の訴えは空しい抵抗にしか見えないんだよね。たとえ彼女と幸せになる事を一瞬夢見たとしても。

もうとにかく猛烈に空しいお話でして。
「所詮ヤクザもんはヤクザもん。そう安々と変われるハズねーぢゃん」という身も蓋もなければ救いようもない話なんですが、この結末を妙に納得出来てしまったぴよもまた、やっぱり歳を取り過ぎて世間ズレしちゃって、何かを諦めて生きているんだろうなぁ・・と思わざるを得ない訳で。

ソニーを演じたジェームス・ブランコ君、「スパイダーマンシリーズ」でトビー君の宿命のライバルであるボンボンを演じていますが、彼は本当に芸達者な役者さんだなぁと思いますよ。
しかもネ、結構いいカラダしてんのよぅ〜♪あの泣きそうなタレ目もおばちゃんのハートをガッチリ掴んでくれるしぃ♪
彼の今後の活躍を是非期待したいですネ・・・もーちょっと華のある役者さんだと申し分ないんだけど(をい)

ところでこの作品って、どういう方をターゲットにした作品なんでしょうか?
今正にズンドコ生活を送ってる方が見たら、悲観して思わず首吊っちゃいそうですけどねぇ(コラコラ)
よく出来た作品だとは思うけど、ニコちゃんがこの作品を作った意図がぴよにはイマイチ判らず。微妙〜(^-^;







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