2005年01月26日(水) |
ブエノスアイレスの夜 |
監督:フィト・パエス 出演:セシリア・ロス ガエル・ガルシア・ベルナル ルイス・シエンブロウスキー、他 オススメ度:☆☆
【あらすじ】 父が危篤という知らせを聞いて20年ぶりに故郷ブエノスアイレスに帰って来たカルメン。かつてこの地で起こった軍事クーデターにより、夫も生まれたばかりの子供も失い監禁・虐待を受けた彼女は、その事がトラウマになり人を愛せず異性と肌を触れ合う事も出来なくなった。そんな彼女の楽しみは男女の営みを壁越しに聞く事。ある日友人に電話をかけたカルメンは、留守番電話に吹き込まれた男娼グスタボの声に感じるものがあり、彼を呼び出したのだが・・・
【感想】 ガエル・ガルシア・ベルナル君の最新主演作。映画チラシの写真からしてワクワクさせてくれるぢゃーないですか♪ しかも本作はR-18指定ですよーん。わーい!ガエル君のすんごい濡れ場とか見れちゃうわけー!?←アホ 監督は本作が長編映画デビュー作となるフィト・パエス氏。パエス氏は本国では著名なミュージシャンとしても知られているそうでして、本作の音楽も担当しているよーです。 ついでに言うと主人公カルメン演じるセシリア・ロスの旦那さんだったりする。
過去に辛いトラウマを持つカルメンは、自分が男性と体を触れ合う事は出来ないけど、他人がエッチする声を聞く事で興奮して自慰行為をするというのが趣味だったりする。 で、その趣味を楽しむ為にたった2週間だけの帰郷なのに、家族に内緒で「自慰行為専用アパート」を借りる。 この人、病んでるっていうより人として何か間違ってますヨ! 自分の父親が危篤だっつーんでわざわざ20年ぶりに帰郷したんだろ?2週間くらい自慰すんの我慢しろっつーの(爆)
で、そんなオバちゃんの自慰のオカズに呼ばれたのが、ガエル君演じる男娼グスタホ。 彼は厳格な軍人家庭に育ったものの、田舎暮らしがイヤなのか?ブエノスアイレスに出て来て男娼をしながら、最近ではモデルデビューも果たして気分は前途洋々。退役軍人の父には「家の面汚しだ」と怒られるものの、稼いだ金は両親に渡して親が不自由のない暮らしが出来るように気遣う、とっても心の優しい男の子です♪
ところで、オバちゃんがガエル君の声にうっとりしちゃうのは納得出来ても、ガエル君演じる「男娼グスタホ坊や」が横柄で妙な性癖のカルメンという年増に入れ込む理由がさっぱりわかりません。 カルメンのトラウマから来る影のある態度が、ミステリアスに映ったのでしょうか? それにしても、少なくともスクリーンから感じる「カルメン」という女は、どう見てもダブルスコアで歳の離れた美少年から惚れられるような容姿でもなければ、愛されるような性格でもありません。
なかなかサスペンスな展開で(でもオチはほとんどの人が途中で判ると思う)、その「衝撃の展開」で観客をびっくりさせつつアルゼンチンという国が抱える忌まわしい過去と、それによって数奇な運命を辿る男女の悲哀を見せて「愛とは何ぞや」という事を提示しようというのでしょうか・・・ ぶっちゃけ言って、ぴよにはこの映画の言いたい事がさーっぱりわからなかった(^-^;
そもそもアルゼンチンという国についてよく判ってないので(歴史背景なんぞほとんど何も知らん)、映画中のカルメンのセリフでいきなり「監禁された時」「政治犯として捕らえられ」と言われてもピンと来ないんですわ。
で、更に思わせぶりに色んな伏線が張られているんだけど、それも要領を得ないっつーか・・・カルメンが聴覚に異常に鋭くて「声」だけに性欲を感じるというのは、きっと暗い独房に長い間監禁されていたという事を強調したいんだろうし、亡き夫の従兄だったという主治医との意味ありげなやり取りも、監禁生活時代に何かあったんだろうなぁ・・・という事を想像させてはくれるものの、編集?演出?脚本?が散漫としてとりとめなく、観客に非常に伝わりにくい作りなのよネ。
しかも・・・上に書きましたが、監督さんは「著名なミュージシャン」だそうで、本作の音楽も担当されているよーですが、はっきり言ってものすごーく音が浮いてるんですってば!(^-^; イマドキ「火曜サスペンス」でもこんな陳腐なBGM聞けませんよ。シーンと音楽が全然合ってないし!!
期待してた「R-18ネタ」もどーって事なくて(くそぉ〜・・・) ぴよはかなり肩透かしな作品だったのですが、ですが、ですが、
ガエル君は猛烈に可愛かった!彼のファンだったら見て損はないです♪ホントに可愛いのよぉ〜♪←やっぱアホ
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