監督:フレデリック・シェンデルフェール 出演:モニカ・ベルッチ ヴァンサン・カッセル アンドレ・デュソリエ、他 オススメ度:☆
【あらすじ】 フランス対外治安総局DGSEのスパイ・ジョルジュの新しい任務は、ロシアの大物武器商人リポヴスキーの取引を阻止する事。相棒リザと夫婦を装い準備を進めていると、CIA筋に情報が漏れているらしい事が発覚。この任務でDGSEを辞める決意をしていたリザは嫌な予感に襲われる。無事任務を終了して帰国しようとしたその時、リザは誰かの陰謀によって荷物に麻薬が仕込まれて、空港で逮捕されてしまったのだ。
【感想】 1985年、フランスの核実験反対活動を続けるグリンピースを威嚇する為に、フランス国家が夫婦を装ったスパイを使ってグリンピースの船「虹の戦士号」を沈没させた事件(虹の戦士号爆破事件)を覚えている人は多いでしょう。 本作はこの事件に関わり、ニュージーランドで逮捕された女性スパイ「ドミニク・プリウール」の証言を元に、今までにない真実のスパイ像を描き出すというのが売りの作品。 主人公の夫婦に成りすますスパイコンビのジョルジュとリザを演じるのは、実生活でも夫婦のヴァンサン・カッセルとモニカ・ベルッチ。モニカはマトリックスシリーズで既に御馴染みの顔よネ♪
話の筋は、ロシアの武器商人の取引を阻止する為に夫婦を装って船を沈めたスパイコンビの女の方が、何故か空港で逮捕されてしまう。伏線として女スパイはこの仕事を最後にスパイ稼業から足を洗うつもりでいた。更に任務遂行途中に情報がアメリカに漏れていた事も発覚。もーちょい言うと任務遂行後、男スパイの同僚仲良しスパイ(♂)がフリーランスのヒットマンに殺されてしまう。 で、誰に何の目的で女スパイは逮捕されたのか?何故事前に情報が漏れてたのか?仲間のスパイが殺された理由は?という謎を散りばめながら、リアルな「スパイ大作戦」と女性スパイの心理と葛藤をドラマティックに見せるという事なんだろーと思うんだけど・・・
さっぱり訳わかんねー
すいませーん。今回も赤+太文字で吠えさせて頂きましたー(^-^;
まず見せ方が悪いと思うんだわ。状況をバラバラに見せるだけで設定や事情説明がまーったくないのな。 映画冒頭から「コイツは誰で何やってんの?追ってるヤツらは?」という疑問で始まり(勿論最後まで説明はない)、その後も同じような調子で延々と続いて行くんですわ。
最低限の人間関係はさすがにアホのぴよでも判りますが、それにしても映画中で提示された様々なネタが、上記に書いた事も書いていない小さなエピソードや会話も含めて、何一つとして説明がないっつーかオチがないっつーか、見せっぱなしの放りっぱなしで収束しないしタネ明かしもないってのはどーなのよ!?
しかも超リアルなんであろう?「真実のスパイ像」ってのも、既存のスパイ映画と何がどう違うんだかぴよにはさーっぱりわかんなかったんだけどネ(苦笑) さすがに「007」や「ミッション・インポッシブル」と一緒にする気は毛頭ないけど、この程度のリアル感を持たせたスパイ映画だったら今までもごまんと作られてるよーな気がするんだけどなぁ???
話の展開は判りにくいし、エピソードに魅力もないし、オチもないし、映像的に惹かれるものもない。 これならいっそ、ドミニク・プリウールの証言を忠実に再現したドキュメンタリータッチの映画作った方が、少なくともスパイ映画が好きな人には喜んでもらえたんじゃないかと思うよ。
「まさかこれで終わりぢゃねーよな?」と思いつつ迎えたスタッフテロップ画面の空しさと言ったら・・・(涙)
|