2004年11月25日(木) |
ポーラー・エクスプレス(吹替版) |
監督:ロバート・ゼメキス 声の出演:唐沢寿明(車掌、サンタ、ホーボー、ヒーロー・ボーイの父親、大人になったヒーロー・ボーイ)、他 オススメ度:☆☆☆
【あらすじ】 クリスマスイブの夜、サンタの存在を疑い始めていた少年は突然の轟音にベッドから飛び起きた。パジャマ姿のまま外に駆け出してみると、そこにはもうもうと白い煙を上げる蒸気機関車「ポーラー・エクスプレス」が。車掌は少年に「一緒に来るかい?」と誘う。半信半疑で乗り込んだ少年は、引っ込み思案の少女や知ったかぶりの少年、そして無口な少年達と出会い、その先に何があるか判らない北極点に向けて旅が始まるのだった。
【感想】 ロバート・ゼメキス監督、トム・ハンクス主演の最新作。 C.V.オールズバーグ氏著の不朽の名作「急行『北極号』」が原作ですが(日本語版は村上春樹氏が翻訳)、30ページ余りの短編をエピソードを膨らませて大人も子供も楽しめるクリスマス・ムービーに仕立ててあります。 トム・ハンクスが5役の声を演じて話題になっていたので楽しみにしていたのですが、ぴよは吹替版の試写会が当たったので残念ながら唐沢クンが声を吹替えたモノを鑑賞。でも彼も頑張って(トムとは吹替えた役が微妙に違うけど)5役の声を使い分けていますヨ♪
予告編を何度も見てて、友達と「コレってさー、予告編見ただけで映画感想書けちゃうくらい先が読めるよねぇ」って言ってたんだけど、本当にそのまんまでした。
そのまんまがいけない訳じゃーありませんヨ。 予告編にはないシーンもいっぱいあるし(当たり前)、スピード感があってダレないし、大人が見ても子供が見てもワクワクするような、そう・・まるで映画見ながらディズニーランドのアトラクションを楽しんでるよーな気分になるんだよね。
今作、アニメーションではなくて「パフォーマンス・キャプチャー」という新技術を駆使して作られていて、マーカーと呼ばれる反射球を役者の全身に取り付けて俳優の演じる動きを動く立体画像として取り込み、更には顔面や頭皮にまでマーカーを装着させて、その微妙な表情の動きまで細部に渡りデジタル映像に再現させたというのも話題になってます。 実際、最初に予告編見た時はしばらく実写だと勘違いしてたくらいですから(^-^;
で、このパフォーマンス・キャプチャーの映像ですが、確かに悪くありません。 人間だけではなく動物達の動きも非常に繊細だし、鷲(鷹か?)が滝を急降下して巣に戻るシーンやポーラー・エクスプレスが暴走するシーン等、実写ではなかなか撮るのが難しい動きやアングル等を絵で作る事が出来たのは、ひとえにこのデジタル最新技術があっての賜物でしょう。
しかしながら「悪くはない」止まりで、まだまだこの技術は進化の過程にあるんだろうな、という感じ。 確かに素晴らしい技術だと思うし美しい映像だとも思うけど、中途半端にリアルで中途半端にアニメっぽいというどっちつかずの映像になっているという印象が強く、正直言うと「これならピクサースタジオのアニメの方が突き抜けた動きを楽しませてくれる分、エンターテイメントとして格が上だな」というのがぴよの実感ですな。 もしかしたら、車掌の絵ヅラがトム・ハンクスご本人そのまんまだったのが原因かもしれない。 これが「中途半端にリアルなのに、実感が今ヒトツない映像」の原因だったんじゃなかろーかと今になって思うわ。
まあでもネ、楽しい映画ですよ。 内容は予告編で予想したトーリの磐石な展開ですし、殺伐としたこの時代に子供にも大人にも持ち続けていたい夢と友情と希望と愛と勇気と力を・・・ご家族お揃いでお楽しみ下さいな♪
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