2004年11月10日(水) |
トリコロールに燃えて |
監督:ジョン・ガイダン 出演:シャーリーズ・セロン スチュアート・タウンゼント ペネロペ・クルス、他 オススメ度:☆☆☆+
【あらすじ】 1933年イギリス。貧しい大学生のガイ青年は、その美貌と奔放な振る舞いが学内で有名な上流階級の娘・ギルダとひょんな事で知り合い、たちまち彼女の魅力の虜になった。ところがギルダは突然ガイの前から消えてしまった。それから3年後、大学を卒業したガイの元へパリで写真家になったというギルダから手紙が届く。喜び勇んでギルダに会いに行ったガイは、そのままギルダと彼女のルームメイト・スペイン人のミアと3人で奇妙な共同生活を送る事になったのだが。
【感想】 「モンスター」で念願のオスカー女優になった「シャーリーズ・セロン@恐ろしい程美女」の新作。 共演は今年に入ってよーやくトムと別れてちょっと老けた?ペネロペちゃん&「コール」で共演して以来、そのまま私生活も共演中〜♪のスチュアート・タウンゼント坊や。 この邦題見て、んで予告編で「ペネロペ・クルス、スチュアート・タウンゼントと三角関係」なんて煽られちゃった日にゃ〜これはもう絶対にドロドロエロエロの血湧き肉躍る愛憎劇に違いないっ!って期待しちゃうぢゃんネ♪
ところがどっこい、思ったよりストイックな作りでしてね(^-^; いや・・・ちゃんとセロン嬢は期待通りおっぱいポロリしてくれるからいいんすけど(おまへはエロおやぢか)、想像してたよーな泥沼愛憎劇には程遠い、どちらかというと「麗しき純愛」「愛こそすべて」的作りだったんだよね。 いや、SMの女王しちゃったり男とっかえひっかえのヤリマンなんだけどネ・・ってどっちだよ(笑)
セロン嬢演じるギルダはとにかく生き急いでて(理由は映画冒頭に出てくるけどちょっと判りにくい)、自分のやりたい放題したい放題の超享楽&快楽主義を気取ってるんだけど、ナチスドイツの台頭と混乱のヨーロッパの時代を生きる彼女は、いやがおうにも「戦争」という魔物に飲み込まれて翻弄されて行く・・ってな感じなんですが。
全体的に「視点のぼやけた大作映画風」という印象が終始つきまといまして。 「大作映画」じゃなくて「大作映画風」ってのがミソなんですが(苦笑)、映画制作者サイドとしては「第二次世界大戦前後のヨーロッパに生きた恋人達の愛の形と、時代に翻弄されていく数奇な運命」辺りを、美しい美術と美しい役者を使って叙情的に表現したい・・てな感じなんでしょうけど、時代の見せ方も主役3人組の愛の形の表現もどちらも微妙なバランスで、つーかはっきり言うとどちらも中途半端で、エピソードだけがただダラダラ流れて行くという軽い印象になってるのは痛い思う。
ペネロペちゃんの使い方はもーちょっと何とかならなかったかなぁ〜? ペネロペちゃんを妙にいい人にしちゃうよりも、ここはうーんと悪女になってもらった方が面白かったのになーって。 それに、セロン嬢もエッチで奔放な雰囲気はプンプン出ててとっても可愛いんだけど、どうして彼女がこんなに奔放に生き急ぐのか→映画冒頭で提示された彼女が背負っているカルマ故、という繋ぎがうまく行ってない気がするんですよ。
要するに話自体は決して悪くないのに、キャラを肉付けするエピソードがキャラの魅力を引き出し切れてないという事か。
まーでもネ、 セロン嬢は本当に美しい!彼女の衣装も装飾品もヘアスタイルも濃い目のメイクも、そしてスッピンすら実に美しい♪ 「眼福にあずかる」という言葉を、この映画のセロン嬢で実感して頂けるのは確実ですわ(^-^)
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