監督:ジョセフ・カーン 出演:マーティン・ヘンダーソン アイス・キューブ モーネイ・マザー、他 オススメ度:☆☆−
【あらすじ】 麻薬密売の冤罪を被って海外逃亡していたフォードが街に戻って来た。街を去る前にバイカーギャングのヘンリーから預かったバイクには大量の麻薬が仕込まれていて、フォードはバイクをどこかに隠していたのだ。ヘンリーはフォードからバイクを取り戻そうと、敵対勢力のボスの弟を殺害してフォードに罪をなすりつけた。「逮捕されたくなければバイクを返せ」と脅迫するヘンリーが黒幕だったと悟ったフォードは、真っ向から立ち向かう事を決意するのだが・・・
【感想】 「マトリックス」「トリプルX」等を手掛けたプロデューサーチームが新たに送り出すバイクアクション。監督は今作が長編映画デビューとなるジョセフ・カーン氏。氏は元々音楽畑ではその名を知らない人はいないという有名監督さんだそーで、U2やエアロスミス、エミネム、ブリ、マライア等のミュージック・ビデオを手掛けて来た方なんだってさ。 映画界ではまだ新人監督さんだけど「これから来る!」という有望株なんだろーね。んでもって俳優陣も色んな映画でチョロチョロ出てるんだろーけど認知度はイマイチという「もしかしたらこれから来るかも?」という役者さんばっかり。
ま、よーするに「花は役者じゃなくてバイク」っていう作品ですわね(^-^; 今作の1番の目玉は何と言っても、世界に10台しかないというマリーン・タービン・テクノロジー社が作った「Y2K」。ヘリコプター用ターボジェットエンジンを搭載、最高速度400km/hで現在世界最速を誇るモンスター・マシンよ♪
てな訳で、話はクソです。←コラコラ まずからして話の設定が古臭いっつーかあり得ないっつーか・・・麻薬密売の冤罪でFBIから追われる身の男が、たかだか半年やそこらでフツー戻って来るもんかね? しかも戻って来た理由が「ラブな彼女とやり直したいから♪」って、そりゃあんまりでしょーが(^-^;
街には犯罪に平気で手を染める卑劣漢の白人チームと、荒くれ者でありながらも曲がった事が大嫌いな黒人チームの2大勢力があるんだけど、主人公キャラ以下この2チームの奴等も全て、まるで現実味の感じない「ゲームキャラクター」のよーな薄っぺらな人間描写に終始していて、まるで魅力を感じない。
肝心のバイクアクションもとりたてて驚くよーな絵はなく、最近流行のCG合わせ業ばっかりでダレダレ。 最もがっかりさせられたのはクライマックスの「Y2K」の疾走シーンでしょ。スピード感出したい気持ちは痛いほどわかるんだけどさー、アレでは「フィルム早回し+周囲の風景はCG処理」以外の何者にも見えん。痛い。痛過ぎ。 アレだけ映像加工しまくっちゃうなら、いっそスーパーカブがあのスピードで街を駆け抜けてるっていう絵にした方が、よっぽど笑えるし面白いと思うんだわよ(苦笑)
バイク好きさんだったら、本当の「Y2K」のスピード感をリアルにスクリーンで感じたいでしょ? バイクに興味のない方だったら、話で楽しませてもらうかキャラに魅力を感じさせてもらうか、はたまた今まで興味のなかったモーターサイクルの世界の素晴らしさを見せて欲しいと期待するでしょ?
どちらもダメな場合はどうすりゃいいんでしょうかねぇ(溜息)
ちなみに一緒に見に行った友達が眼鏡を忘れた?のか「字幕が読みにくくて・・・」とボヤいていたが、一緒にいた他のみんなが一斉に「字幕なんてなくても内容わかるくらい単純なクソ話やんか」と総ツッコミ(爆) ここまでボコスコ言われる映画だとも思わないけど、まあ「面白い」とは言い難いですわな(^-^;
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