2004年08月21日(土) |
アメリカン・スプレンダー |
監督:シャリ・スプリンガー・バーマン、ロバート・プルチーニ 出演:ポール・ジアマッティ ホープ・デイヴィス ジュダ・フリードランダー、他 オススメ度:☆☆−
【あらすじ】 クリーブランドの病院で書類係をしているハービー・ピーカーは、2度目の結婚も失敗に終わりサエない日々を送っていた。ある日サエない自分の日常をコミックにすれば面白いと考えたハービーは、コミックの脚本を書いて画才のない自分の代わりに友人で漫画家のロバート・クラムに絵を付けてもらった。こうして出版された「アメリカン・スプレンダー」は大反響を呼び、ハービーは一躍時の人となったのだが・・・
【感想】 1970年代から年1冊ペースで出版されている実在するコミック「アメリカン・スプレンダー」の原作者ハービー・ピーカー氏の半生を映画化。サンダンス映画祭グランプリを受賞した他、各種映画祭で話題になりアカデミー賞脚色賞にもノミネートされたという一作。映画にはハービー・ピーカー自身も、その周囲の人々も実名でそのまま登場しています。
そもそもこの「アメリカン・スプレンダー」というコミック自体が、ハービー氏が自分の事をありのまま実名で登場させているというシロモノで、この映画も実際のハービー、コミックの中のハービー、そして映画中で役者が演じているハービーという3人のハービーが作品中で交錯して行きます。 時に実在するハービーご本人と役者を被らせ、時に役者が演じているハービーとコミックの画像を被らせたりしながら見せていく手法は、なかなか斬新で面白い工夫がされているなぁ〜と思ったんだけどネ・・・
根本的に見ててあんまり面白くないんだな、内容自体が。(をいをい〜) このハービーっておっさんが、元々ひねくれモノで皮肉屋でぶっちゃけ「性根が腐ってる系(←言い過ぎ)」、しかも風貌は小太りの薄らハゲと来てるもんだから、ぴよは見てるだけで「うげぇ〜」な訳ですわ(こらこら) すいません・・・面白いと感じる方にはかなり面白い手合いだと思うんすよ。ぴよのツボじゃなかっただけっす。
ま、吠えついでにこの際だからじゃんじゃん書くけど(←懲りない性格です。はうぅ) このサエないおっさんハービー氏ご本人が嬉々として映画中に登場するんだけど、どーも彼の様子が鼻に付くっつーか「イケてない俺様だけど、世間的には成功したと言われている俺様だけど、それでも所詮は病院の書類係をずっと定年までやってた訳だしねっ!ふふんっ」みたいな・・・うーん。何て言うのかな?「貧乏自慢・不幸自慢」みたいな嫌味な言い方に聞こえるのよね。
ぴよ、こーいうタイプダメなんすわ。よくいるじゃん?「どーせ私ってブスだから」って言いながら、実は誰かに「え?全然ブスなんかじゃないじゃん。可愛いじゃん」って言ってもらいたくて仕方ない手合い(苦笑) あーいうタイプのブスとイメージが被るんだよなぁ〜(^-^;
で、結局サエない人生送ってて仕事も定年になっちゃって、老人仲間で集まって映画作ってさ、この映画が当たれば老後資金の調達もちょっと出来るし助かるよねー♪的作品な訳です(コラー) 見てて「こ、コレは・・・ヤツらの老後資金を提供するためのボランティア映画っすか?」としか思えない、ホスピタリティのかけらもないぴよにとっては「ナメてんのか、オヤヂ」状態な作品でして(笑)
ただ、出演してる役者はスゴい。 ハービー氏を演じてるポール・ジアマッティは相当役作りに力が入ってたと思う。彼も凄かったけど、一番スゴイと思ったのは何てったってハービーの職場の同僚「オタクのトビー・ラドロフ氏」を演じたジュダ・フリードランダーでしょう! トビー・ラドロフ氏ご本人も映画中に登場しますが、まるで彼の生き写し!特徴のある喋り方、細かい体の動き方や仕草の一つ一つにいたるまで、「本当によくぞここまで赤の他人が演じたもんだ!」と拍手喝さいしたい会心の出来です。
役者がウマくなかったら、途中で席立って劇場出ちゃったかも。 つーか、実際に映画の途中で席立って出てっちゃった人がいたよ。あーあ(爆)
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