監督:ウォルフガング・ペーターゼン 出演:ブラッド・ピット オーランド・ブルーム エリック・バナ、他 オススメ度:☆☆☆☆−
【あらすじ】 紀元前12世紀、トロイの若き王子パリスと敵対するスパルタの王妃ヘレンの道ならぬ恋が悲劇を生む事になった。 ヘレンを奪ったパリスに激怒したスパルタ王はギリシャ王国統一を目論む兄王アガメムノンにすがり、ヘレン奪回という名の元にトロイを総攻撃する事になったのだ。そこには「女神の息子」と呼ばれる無敵の戦士アキレスの姿もあったのだ・・・
【感想】 予告編もガンガン流れ、この映画見逃す映画ファンなんている訳ないだろ状態の鳴り物入りの一作。 何しろ主演はブラピとLOTRシリーズで女子のハート鷲掴みのオーリーこと、オーランド・ブルーム君ですもの♪
トロイ戦争の話を知らない人ってほとんどいないでしょう。 アキレスの名前を知らない人もいないだろうし、話の流れやオチもヒネりようがないくらい誰もが知ってるネタを、21世紀の映像技術でリアリティ&イイ男俳優を使って再現しちゃいましょう♪って事ですから、見て面白くない訳がないんですわよ。
オーリー君がLOTRシリーズで飛ぶ鳥を落とす勢いだと言っても、所詮ブラピの前では格が違い過ぎるのです。 はっきり言って、この作品は「トロイ」というタイトルよりも「アキレス」というタイトルにした方がしっくり来るくらい、ブラピ様の魅力をふんだんにお見せするステキ映画に仕上がっていました。 全裸のブラピ様がこれでもかー!と登場するのに、きっちり大事なトコロだけはギリギリ見せてくれないという辺りも、婦女子をワクワクさせてくれて「今夜は興奮して眠れねーぜっ♪」仕様になってます(爆)
意外だったのが「ぷちアイドル・オーリー@トロイのバカ王子」の扱いです。 映画の構成上、もっと骨太なキャラクターなのかと思いきや、オーリー君のアイドル・フェイスそのままの軟弱で根性なしの単なる色男キャラでしたからねぇ(^-^; それにしてもやっぱり「LOTR@レゴラス役」のオーリー君にソード・ファイトは似合わない。それは製作者も感じたのでしょうか?彼が弓矢の練習をしているシーンを見て「あぁ、オマヘは弓をつがえていればいいのだよ。それがお似合いなのだよ」と納得した観客は多かった事でしょう(笑)
トロイのバカ王子@オーリーを助け、トロイと家族を愛する兄王子ヘクトルの存在感、そして神々の祝福を受けたトロイ王の節度と勇気のある人間味、ここら辺りのエピソードはぴよ的にかなり好評価です。
難を言えば、ホロメスのトロイ伝説ファンだったら誰もが物足らないと思うであろう「オデュッセウス」の扱いでしょうか? 彼の英知がなければトロイ陥落はあり得なかった訳ですから、ここのトコロのエピソード(と言うか、彼の存在アピール)をもう少し掘り下げてくれればよかったのになぁ〜・・とは思いますわね。
多分に現代の映像技術に頼りすぎた絵と、大作映画を気取り過ぎた「古臭い音楽」には(特に音楽の凡庸さには、もうちょっと何とかしようがあるだろう・・とあくびが出そうだったさ)今トロイ伝説を取り上げるからには、もう少しひねりを入れてもよかったんじゃないか?と思わずにはいられなかったです。 誰もが知ってる伝説を21世紀の今映像化し直すんだったら、今までにない斬新な解釈を入れるか、伝説を捻じ曲げる程の勇気がないならいっそ大作を気取らずに、思いっきりエンターテイメントな展開にしちゃった方が、より観客の反応は多彩になったんじゃないかと思うんですけど。
ま、誰が見ても満足出来る作品に仕上がってますから「多彩な反応」なんて必要ないんでしょうけど(^-^; でも思ったトーリのモノしか出て来ないと「なんだよー。それだけかよー」って思っちゃうヘソ曲がりもいる訳ですわ(笑)
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