2004年05月10日(月) |
Kill Bill (キル・ビル) Vol.2 |
監督:クエンティン・タランティーノ 出演:ユマ・サーマン デイヴィッド・キャラダイン ダリル・ハンナ、他 オススメ度:☆☆☆+
【あらすじ】 「毒ヘビ暗殺団」への復讐の旅を続けるザ・ブライドは、ビルの実弟バドを抹殺すべくテキサスにやって来た。かつては半蔵ソードを操る日本刀の達人だったバドだが、今は見る影もなく落ちぶれて場末のクラブの用心棒に成り下がっていた。闇夜に紛れてバドを急襲するも、待ち構えていたバドの計略にまんまとハマり生き埋めにされてしまう。 死の恐怖に苛まれながらブライドの脳裏に去来する懐かしい光景・・・それはかつての恋人ビルの勧めで弟子入りした、中国拳法の達人パイ・メイとの壮絶な修行の記憶だった。
【感想】 やりたい放題・おバカ監督「タラちゃん」ことクエンティン・タランティーノ作品のシリーズ完結編。 シリーズって言っても、元々は1本のつもりで作り始めたのが長くなり過ぎて前編・後編に分けたってだけなんだけどな。
一応「Vol.1」見てない人にも判るよーに、映画冒頭に前作のあらすじちっくなシーンが出てくる。 もっと言うと、「Vol.1」見てもさっぱり掴めなかった人物背景や放り出されたまんまになったネタが、今作できちんと辻褄が合って収束されているんですわ。
驚きました! タラちゃん、ちゃんとした映画作れるんぢゃーん!(こらこら)
てな訳で、前作に見せた「タラちゃんの宝箱公開♪」的なマニア受けバカ映像の勢いがちょっと失速。 戦闘シーンも狭い場所でコソコソとやりあう肉弾戦が主流になっているので、絵で見る派手さに今ひとつ欠ける感は否めませんな。せっかくの「半蔵ソード」も実戦シーンでそれ程生かされていなかったし。
今作の「お楽しみキャラ」は、何と言っても中国拳法の達人パイ・メイ タラちゃんの思い描く「中国拳法の達人」=「白髪でアホみたいに長いヒゲ」をそのまま再現して、お師匠ご満悦の図はお約束通り「ヒゲを撫でながら頷く」という、正にガキが想像する中国人そのまんまのキャラクターやっちゃってます。 修行シーンもステキ♪この映画で一番力入ってるのは、間違いなくこの修行シーンでしょう。
副題に「ザ・ラブストーリー」と銘打ってるだけあって、割とまともで骨太(謎)な恋愛モノに仕上がってます。 前作ではその姿を見せなかった「ビル」が映画冒頭からじゃんじゃん登場、ビルのキャラクターの描き込みも丁寧で、組織をまとめて来た大物殺し屋であるが愛に飢えた寂しい男という判り易い(観客が入り込み易い)設定がきっちり生かされていたよーに思いましたわ。
まー・・・でもぴよは1作目の炸裂した感じの方が楽しかったなぁ〜! 前作でアレだけすっ飛ばしてもらっちゃうと、どーしてもおバカ映画ファンとしては「内容なんてどーでもいいからヤっちまえ!」的なモノを期待しちゃうんですよ。 ぶっちゃけ「さっぱり意味わかんないけど、とにかく笑って楽しくてしょーがない」くらいの突き抜けたおバカ作品を期待してしまったぴよとしては、あまりにきちんと作られた完結編に物足らなさを感じずにはいられませんでしたね。
ちゃんとした映画作って文句垂れられたんじゃータラちゃんも気の毒ですが(苦笑)
あ。ちなみに・・・ 思ったとーりラストのスタッフテロップ「Special Thanks」の筆頭はロドリゲス。 しかも「My Brother」とまで書かれてました。アッパレ!!
|