2003年12月26日(金) |
ファインディング・ニモ |
監督:アンドリュー・スタントン、リー・アンクリッチ 声の出演:アルバート・ブルックス(マーリン) エレン・デジュネレス(ドリー) アレクサンダー・グールド(ニモ)、他 オススメ度:☆☆☆☆
【あらすじ】 オーストラリアの深い深い海の底、カクレクマノミのマーリンと6歳になるニモ父子は仲良く暮らしていた。 ところが父子の幸せが一瞬で引き裂かれる。ニモが人間に捕らえられてどこかに連れ去られてしまったのだ・・・臆病者のマーリンだったが今度ばかりは恐れてなどいられなかった。何故ならニモは、今は亡き妻が命と引き換えに守った大切な息子だったから。途中で出会った陽気なナンヨウハギのドリーと共に、マーリンはニモ探しの旅に出たのだ。
【感想】 アメリカでも日本でも既にアホみたいに売れに売れてるディズニーピクチャーズ提供のアニメーション。 「ディズニー」の名前は出てますけど製作はピクサースタジオですね。「トイ・ストーリー」や「モンスターズ・インク」と同じ手合いです。つーか、ディズニー自体が製作した映画って全然売れてませんもの。ピクサーに作ってもらって「ディズニー映画なんでぇ〜す♪」って売っちゃった方がどうやら儲かるらしい(笑)
今作品の何が素晴らしいって、その映像技術でしょう。 海の中が舞台というのは、今までありそうでなかなかなかったような気がする。もっと言えばきっと沢山あったんだろうと思うけど、既存の作品は記憶に残らないくらい陳腐なものだったんだろう。 とにかくそのリアル感、美しさ、鮮やかさ、瑞々しさ・・・超一級の仕上がりになっている!
正直言って「クマノミが主人公って・・・コレ、子供にウケるキャラなんか?」と半信半疑だったけど、映画を観れば納得の出来栄えですわよ。CGアニメーションの技術としては、ピクサースタジオの右に出るトコロはないんじゃないでしょうか?スタジオジブリとよく比較されますが、CGアニメーション技術においてはぴよはピクサーの方に軍配を上げますね。
「CGアニメーション技術においては」と、わざわざ注釈をつけるには訳がある。 勿論ストーリーもかなり練られていると思うよ。所々笑わせたり、ハラハラさせられたり、ウルウルさせらりたり、緩急付けながら磐石なオチに向かうソツのなさはさすがピクサースタジオです。
が。(←まーた難癖つけるかぁ?苦笑)
ネタが「父子の愛」「子の成長、親の成長」という、余りに判り易いトコロに終始しているので、正直言って話に深みを感じないんすよね。 いくら素晴らしい映像でも、いくら目新しいアプローチの設定でも、いつもいつも「愛と勇気と冒険」ばかりでは、大人はそこそこ楽しめても、逆にそこそこしか楽しめなくなってしまう。 もっと簡単に言えば・・・何見ても一緒やんかー!って気になっちゃう(そりゃあんまりにも言い過ぎか?滝汗)
せっかくこれだけの素晴らしい技術と脚本力、そして演出能力があるんだから、ピクサーはいつまでもディズニーの太鼓持ちみたいな映画ばかりではなく、ここらでグッと大人向けの、少し難しいテーマも扱ってみてはいかがでしょうか?
そしたら全然売れなくなっちゃいますか?・・・んー。そんな気もしますけどねぇ(苦笑)
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