2003年12月10日(水) |
犬夜叉 天下覇道の剣 |
監督:篠原俊哉 声の出演:山口勝平(犬夜叉) 雪野五月(日暮かごめ) 成田 剣(殺生丸) オススメ度:☆
【あらすじ】 偉大な父が遺した牙。犬夜叉の「鉄砕牙」、殺生丸の「天生牙」、そして第三の牙「叢雲牙」。この3つの牙は「三剣」と呼ばれ、その力は三界(天界・地界・人界)を制すると言われていた。この叢雲牙が700年の封印を解かれて、黄泉の国と現世の境を切り裂き、亡者達が現世で蠢き始めようとしていた。 叢雲牙を人間の手に握らせると、その欲深さから世界を破滅させると言われている。叢雲牙を抹殺すべく、その牙を手にした半人・半妖の犬夜叉だったが・・・
【感想】 大ヒットアニメ「犬夜叉」の映画シリーズ第3弾。 映画シリーズはTVアニメや原作コミックの展開には絡まないようにしなければいけないので(映画の中でメインキャラを勝手に殺したりしちゃマズいしね)、体制には影響のない程度の部分で何か新しいネタを作らなきゃいけない。
今回この映画でキモになるのは「犬夜叉出生の秘密」 何故犬夜叉は半妖なのか?何故殺生丸は犬夜叉を嫌うのか?・・・原作でここら辺りがつまびらかになっているのかぴよは知りませんが、この映画を見ると犬夜叉のパパ&ママがどんな人なのか判るのよーん♪ ・・ってね、映画見てもよく判りませんでしたが(をい) いや、どんな顔してるかは判ったけど、どうして人間のママと妖怪のパパが知り合って愛し合うようになったのかは不明です。そんな事は誰も気に留めないのですか?(^_^;)
一応見ドコロは「犬夜叉 vs 殺生丸」の兄弟対決と、犬猿の仲の2人が力を合わせなければ叢雲牙に立ち向かえないけど、アンタ達どーするよ?という心の葛藤部分なんだろうと思うんだけど、どれもこれも弱過ぎですわ。 脚本が悪いのか見せ方が悪いのか・・・兄弟対決にも大した興奮はありませんし、叢雲牙との戦いのくだりもCGばかりがやたらに目立って、アニメーションとしての見せ場の醍醐味が全くない。 何より・・肝心の犬夜叉とかごめの2人が直接絡むシーンが少な過ぎて面白味がないのは痛過ぎないか?
そもそも、ジャパニメーションが世界で評価が高いのは、兎にも角にもアニメーション技術の素晴らしさと繊細で木目細やかな絵の美しさにあるんじゃないだろうか? この映画の原画描いたヤツ、とりあえず出て来て頭下げろ!と言いたくなるくらいお粗末な絵だよ(怒) 特にクライマックスに入ってから・・・明らかにかごめと犬夜叉の顔のデッサンが狂いまくってるし、かごめの手のアップシーンでは爪の色が塗り忘れられている。(ぴよってチェックが細か過ぎるの?苦笑) アニメーションの動きもTV番組の30分アニメ程度のセル画数だね、こりゃ。
製作者に言いたい。 いくら子供向けTVアニメ番組の映画版だからと言って、ここまで手を抜き過ぎるのはいかがなものだろうか?と。 少なくとも金取って映画館で見せようというなら、せめてメインキャラクターのデッサンくらいは気を遣ってもらいたい。
話が凡庸でつまらなくても、アニメーションとしてのクオリティが高ければ、大人はそれなりに満足出来るんだから・・・
|