監督:ニール・マーシャル 出演:ショーン・パートウィー ケヴィン・マクキッド リアム・カニンガム、他 オススメ度:☆☆☆−
【あらすじ】 スコットランドの山奥で演習をしていたイギリス兵小隊6名は、山中で救助信号を目撃し現場に急行した。そこには特殊部隊が野営を張っていたのだが、既に何者かに襲撃された後で辺りは血糊がべったりと張り付き、隊長のライアンが瀕死の重傷で残っていたものの、他の隊員の姿はなかった。遠方から兵士の叫び声と獣の咆哮が辺りに轟く中、ライアンを連れて安全な場所に避難しようとするものの、どこも木々が生い茂って敵の姿が確認出来ない・・・果たして小隊の運命は?そして自分達を狙うのは一体何者!?
【感想】 名古屋地区では1館だけ。しかもレイトショーのみのこの映画。 イギリス映画らしいんですけど、監督さんを初め、出演している役者さんも全く聞き覚えのない名前ばかり。まあよーするに、世の中にわんさか出て来ては埋もれて行く超ウルトラB級ホラーっていうヤツでしょうか。
話はイギリスでは昔から割とメジャーなホラーネタ「人狼伝説」をモチーフにしているんですが・・・タイトルに「ソルジャー」と付いてるから、兵士が出て来るんだろーなぁ、ってのは想像付きますよね? はい。確かに舞台はスコットランドの山奥、そして出演するのはイギリス兵士のみなさん。 でもそれだけじゃーないんですわ。出て来る「人狼」さん達も小隊組んでます。正に「ドッグ・ソルジャー」です。(笑)
今までにも謎の物体、生物、怪獣、ロボット、etc…に人間さんグループが襲われるというパターンの映画は数多く作られてますが、敵さんもチーム組んで襲って来るってのは、この手のホラーでは割と斬新なんじゃないでしょうか?
これがまた、本当に安い作りの映画なんですけどねー!(爆) 映画中盤までは、何が襲って来るのか主人公達には判らないという事に一応なってるんですよ。(見てるこっちは先刻承知ですけどね)だから襲って来る「人狼」さん達の姿を見せるよーで見せないよーで・・という状態を作ってるんですけど。 これが・・・影絵みたいな黒い影をパパパッと出してるだけの超お粗末映像頻発! 映画見ながら「あぁ・・昔、カルピスの宣伝にこんなのあったよなぁ」←これ、判る人は相当な年齢かと(苦笑)
ところが意外や意外。この映画、結構面白いんですヨ!! 割と(つーかかなり)強引な伏線もきちんと張ってますし、展開にダレる所もない。 ホラーアクションですから、当然グロい映像も出て来ますけどネ・・・既存の「絵と音でビビらせたるー!」だけのおバカB級ホラーと一線をかすのは、何と言っても兵士達の動揺や恐怖や焦り、そーいった「心理的」なものをきちんと盛り込んで、映像自体よりもむしろ心理面で観客をビビらせようという作りにしてある所じゃないでしょうか?
もっとも、絵で見せてビビらせるホラーにはなりませんわ。 何しろ出て来る人狼さん達が・・・「赤頭巾ちゃん」の狼さんクラスですから(笑)
脚本・監督を手掛けたニール・マーシャルは、この映画で監督作品デビューだそうですが、ぴよは彼のセンスと手腕に今後期待したいですねぇ♪次回作が出来たら是非チェックしておきたいな、と。 彼は大資本がバックに付けば、今後大化けして巨匠と呼ばれる日も来るかもしれないぞ!?
だってさ・・・ あのスピルバーグ監督だって、出世作はただトラックが暴走するだけのパニックホラー「激突」だったんですから♪
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