監督:クァク・ジョヨン 出演:チョン・ジヒョン チャ・テヒョン キム・インムン、他 オススメ度:☆☆☆☆
【あらすじ】 まるで女の子のように育てられた気が優しい大学生「キョヌ」、ある日駅のホームで「彼女」と運命的出会いをしたのだ。彼女はキョヌのモロ好みの容貌ではあるものの、「ぶっ殺す」が口癖の、とてもその美しい容姿からは想像もつかない「猟奇的な彼女」だったのだ。だが彼女は粗暴な性格の反面曲がった事は嫌いで、電車で老人に席を譲らない若者を一喝したりする一面も持っている。そんな彼女が心に傷を持っている事を知ったキョヌは、彼女を癒してあげたいと思うようになるのだが…
【感想】 昨年夏に韓国で公開されるや大ブレイクして、韓国歴代恋愛映画の興業収入1位になったり、更にはスピルバーグ率いるドリームワークスが、75万ドルでリメイク権を獲得したとの報も伝えられる、超話題韓国映画!
映画は3部構成になってて「前半戦」はキョヌと彼女が知り合って、彼女のパワフルで奇怪な行動に圧倒されつつも2人が交際を始めるまで、「後半戦」は交際が進むにつれて彼女の環境や彼女の「謎」が少しずつ明らかにされるまで、そして「延長戦」は2人が別れたその後、という作りになってる。
何がスゴイって、この「猟奇的な彼女」のわがままで奔放なキャラクター!とにかく笑わす、笑わす! 映画はキョヌの独白形式で語られながら進んで行くんだけど、彼の独白と彼女の「お約束的」暴挙のコンビネーションは最高に楽しくて、何度も声をあげて大笑いさせてもらったわよ!! 誰がどう見ても「こんな女、許される訳ねーだろ!」ってツッコミ入れたくなっちゃうキャラなのに、彼女の奔放なわがままに振り回されるキョヌとの掛け合いにいつの間にか見てるこっちも引き込まれて、彼女を愛さずにはいられなくなってたりするんだよね♪もうこれはチョン・ジヒョンの演技勝ちって感じ!
散々笑わせながらも、締めるトコロはしっかり締める。 彼女の秘密が段々明らかになって行くにつれて、それまで笑い一色だった映画は、気が付けば切ないラブストーリーに摩り替わっている。ここら辺りBGMもすごくいい!(この映画は音楽もすごくよかった!!)
オチもお約束のハッピーエンドだし、よく考えればかなり使い古されたどーって事ないネタ落としなハズなのに、見てて全然イヤな感じがしないんだよね。むしろ「やっぱこーじゃなくっちゃね♪」「なるほどネタはここに繋がってたんすね♪」って、見てる側を安心させてくれさえする、本当に不思議なほのぼの感が漂っちゃうんだ♪(*^^*)
ぴよ個人的には、シナリオライターを目指している「彼女」が書いた脚本を、そのまま映画の中で映像化して見せてくれるんだけど、それが最高に楽しかったっすよ!!
でもこの映画、ドリームワークスがリメイクしたらどんな風になるのかなぁ? 韓国映画らしいかなり「泥臭い」「もたついた」感じの作りが、逆にこの映画の魅力になってるとも思うんだけど、妙にハリウッドで洗練されたラブストーリーになっちゃったら、もしかしてこれほど面白くは感じなくなっちゃうんじゃないかなぁ?(苦笑)
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